
Image:MAZDA
| 中国企業との共同開発を選択したからこそ作り得たクルマであり、マツダ単体では実現できなかったというのは無視できない現実である |
なんだかんだ言いながら、中国の自動車メーカーの実力を認めないわけにはゆかないだろう
さて、マツダが上海モーターショーにて中国市場向けに投入する電動クロスオーバー「EZ-60」を正式発表。
リア駆動ベースのパッケージングに加え、マツダ独自の“魂動デザイン”を進化させた美しいボディライン、そして幻想的な新色「夕空に咲く星や、平原に咲くスミレのような紫」が目を惹きます。
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シャープで未来的なスタイル、そして魂動の深化
そこでこのマツダEZ-60の特徴をまとめてみると以下の通り。
- 超薄型ヘッドライトと新設計のグリルを持つフロントフェイス
- Dピラーのエアダクト形状が空力とデザイン性を両立
- 開発はマツダと中国・長安汽車(Changan)の共同によるもので、プラットフォームはDeepal S07ベース
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このEZ-60は全長4,850ミリ、全幅1,935ミリ、全高1,620ミリという比較的大きなクルマではありますが、全高がけっこう低く、つまりは「ロー&ワイド」。
マツダらしくキャビンをコンパクトにまとめているため、より「安定感がある」ルックスを生み出していますが、スプリットヘッドライトなどの新しい特徴を持つことも特筆すべき点ですね。
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EVとPHEV、どちらも“走る楽しさ”を忘れない
EZ-60のパワートレーンは「ピュアエレクトリック」「プラグインハイブリッド」の2つにて展開されますが、PHEVバージョンの航続距離は「1,000km」を超えるというので驚きです(しかし中国ではこの「1,000km」がひとつの目安になりつつある)。
- EV仕様では航続距離600km超(CLTC基準 約600km)
- PHEVモデルは1,000km超の走行距離を実現。
- 前後重量配分50:50(EVでは47:53)
- 電子制御ダンパーによる「人馬一体」の走行フィールを追求
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マツダ史上最大のインテリア進化:26.5インチの5Kディスプレイ登場
そして革新はインテリアにも及び、これまでのマツダ車とは一線を画す装備を誇りますが、エクステリアやEV性能とあわせ、これらが「中国の会社との協業によってもたらされた」ということには留意する必要があり、つまりは「マツダ単体ではこのクルマを作ることができなかった」という事実を認める必要がありそうです(中国の自動車メーカーのレベルは相当なところにまで来ている)。
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- 26.5インチの巨大フラットパネルを中心とした構成
- ヘッドレスト内蔵スピーカーなど最大23スピーカーを搭載した3Dサウンドシステム
- 運転席・助手席で別の音楽を楽しめる独立再生機能まで用意。
- インテリアにはパープルレザー、ラウンジ風リクライニングシート(足置き付き)も装備
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中国で2025年内に発売、欧州市場にも「6e」に続いて展開濃厚
マツダはEZ-60を中国市場で2025年内に発売予定だとしていますが、先に登場したセダン版「EZ-6」が欧州では『Mazda 6e』として販売予定であることを踏まえると、EZ-60も「CX-60e」などの名称で欧州市場へと進出する可能性が見込まれます(日本でも発売してほしいものである)。
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新時代のマツダファンに贈る、感性と走りを両立した電動モビリティの到来かも。
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