| 思ったよりもクリーンなデザインで出てきたようだ |
日産がついに新型フェアレディZプロトタイプを公開。
搭載されるエンジンはV6ツインターボ、トランスミッションは6速マニュアル、全長4,382ミリ、全幅1,850ミリ、全高1,310ミリ、タイヤサイズはフロントが255/40R19、リアが285/35R19。
日産によれば、「50年にも及ぶ歴史をもつ「フェアレディZの伝統」と、現代的な雰囲気とを組み合わせたスポーツカーである、としています。
さらに日産はフェアレディZについて「ピュアスポーツカー」だと定義し、日産のスピリットそのものだ、とも。
フェアレディZプロトタイプのエクステリアは「過去から未来」へ
まずフェアレディZプロトタイプの外観については「レトロモダンなテーマと、フューチャリズムとの組み合わせ」。
もちろん歴代のフェアレディZに採用されてきた要素を反映しており、その中でも特徴的であったイエローを現代風に解釈。
このボディカラーは新規に開発されたもので、日産によれば「世界に類を見ない、鮮やかでメリハリのある」カラーだそうです。
一方でルーフにはブラックを採用し、ここで「現代的なイメージ」を演出しているようですね。
フード上のバルジ(パワードーム)、ティアドロップ形状のヘッドライトはS30から(周囲のエッジはS130をも連想させる)。
四角いエレメントの並ぶグリル内部も歴代Zの持つアイコンを継承している、といいます。
この「(カドを落とされた)四角」についてはテールランプ内部の発光グラフィックにも反復され、Z独自の世界観の演出、スポーティーさとエレガントさとの両立を実現している、とのこと。
なお、ヘッドライト内部の半円状のデザインは「240ZG」をイメージしており、これは240ZGのドーム型レンズが円状のリフレクションを演出していたことに由来するのだそう。
サイドから見ると「ローングノーズそしてショートデッキ」を強く感じさせられることになりますが、最近のクルマにしては珍しく、リアフェンダーの峰がフロントフェンダーよりも低くなっています。
これもやはりS30フェアレディZをモチーフとしたようですね。
サイドステップはフェラーリやアストンマーティンが得意とする、「リアフェンダーまで緩やかに切り上がり、リアフェンダー前で一気に下降することでリアフェンダーの膨らみを強調する」ラインを持っています。
リアについてはS30やZ32からインスプレーションを受けたと紹介されており、「レイヤー形状」に光る模様。
テールゲートには「Fairlady Z」の文字があり、これもかつてのフェアレディZを強く意識したものと思われ、しかしFairlady文字がブラックというところがやはり現代風。
これについては、日産にてデザインを統括するアルフォンソ・アルバイサ氏が事前に「レイヤーを強調した」イラストを公開したとおりです。
Cピラーにはレトロな、しかし新しくデザインしなおされた「Z」エンブレム。
ホイールは濃い目のブロンズマット。
ブレーキキャリパーはボディ同色で「Z」の文字が入ります。
ブレーキディスクは2ピース式、そしてローターにはスチールを採用しているようですね。
今回発表された車両はあくまでも「プロトタイプ」なので、市販モデルについてはどこまで反映されるかはわからず、しかし日産が強調した部分については間違いなく市販モデルにも用いられることになるだろう、と考えています。
フェアレディZプロトタイプのインテリアはこうなっている
そしてこちらは新型フェアレディZのコクピット。
日産によれば「プロのレーシングドライバーとともに理想的なメーターデザイン、インテリアを検討して」作られたものだそう。
そしてエクステリア同様に、オーセンティックさと最新技術との融合を核として挙げています。
メインのメーターは12.3インチの「フルデジタル」。
タコメーターの針は真上を指し(垂直指針)、シフトアップインジケーターも備わるようですね。
もちろんダッシュボード上の3連メーターもS30を意識したものと思われ、その下にコントロールスイッチ類が続くあたりもS30を思い起こさせます。
なお、ステアリングホイールについては「昔なつかし」ディープコーンだと紹介されているものの、あまりディープに見えないのはちょっと残念。
インテアリア各部にはボディカラーを反映したイエローのステッチ、シートにもイエローのアクセントが付与されます。
センタートンネルは高く太く、「FR」を視覚的に演出しているのでしょうね。
シフトインジケーター、スターターボタンなどが「ブラック」というのはある種の凄みを感じさせます。
日産いわく「フェアレディZはいつの時代も、操る楽しさを提供するダイナミックパフォーマーであり続けてきた」としており、フェアレディZ「は日産の情熱と挑戦との証でもあった、とも。
加えて時代をリードするパワフルなエンジンを搭載してきたこともフェアレディZの特徴として掲げ、今回スペックについては公開されていないものの、「Zに求められる性能と扱いやすさ」を追求し、開発が進められていることも述べられています。