| Sクロスはなかなかいいクルマだったが日本では売れなかった |
ただしグローバルではそれなりに人気があるようだ
さて、スズキは数日前に欧州市場向けとして新型SUV「クロス」を発表すると予告したところですが、今回インスタグラム経由にて、フルモデルチェンジ版となる新型Sクロス(S-CROSS)と思われる画像が流出することに。
これらの画像は新型Sクロスを輸送している最中のものだと考えられますが、フロントやサイド、リアから捉えた画像がアップされており、そのデザインが完全に明らかになっています。
なお、S-CROSSは日本市場だと2015年2月に販売が開始され、2020年12月に販売が終了していますが、これは「輸入車だったため」に日本主導での改良などを行うことが難しく、かつ日本市場とマッチした仕様を持たなかったために販売目標自体が低く設定され、つまりはスズキが国内市場にて「あまり力を入れていなかった」クルマだと言われます。
スズキSクロスはこんなクルマ
そこでこのSクロスですが、世界戦略車として中国、インド、ハンガリーにて生産されており、ワールドワイドでは「けっこう人気のあるクルマ」。
エスクード(ビターラ)の上のCセグメントに位置し、先代(下の画像。比較しやすいように反転させている)は全長4300ミリ、全幅1765ミリ、全高1575ミリという「スズキらしからぬ」比較的大きなボディサイズを持っています。
グローバルでの発売開始は2013年なのですでに8歳を迎えており、2017年にフェイスリフトが行われるもその古さを隠せなかったのもまた事実で、今回のモデルチェンジによるプレゼンスの向上が期待されるところ。
そして今回、フルモデルチェンジとなったわけですが、そのデザインは大きく変わり、全体的にはシャープな印象を持つようにも。
フロントグリルは車体デザインにうまく組み込まれ(これまでのように主張しすぎていない)、内側に設けられた横方向のラインがヘッドライト内の構造物と繋がることで幅広感を延長しているもよう。
加えて、リアサイドウインドウのグラフィックも変更されており、新型Sクロスは(先代に比較して)個性の主張を抑え、ややクリーンになったように見えます。※一番上の画像では、イグニスやエスクード(ビターラ)と並んでおり、それぞれの差異がわかる興味深い構図となっている
ただし樹脂製のフェンダーアーチは大型化しており、よりアクティブな印象を受け、すっきりした全体像のせいもあって軽快さも感じさせるデザインに。
そして車体後部を見ても「横基調」デザインが強調されていて、これが新型Sクロスの一つの特徴だと考えていいかもしれません。
なお、スズキがこういった「各パーツをまたいでの連続性を持たせる」デザインを採用することは非常に稀であり(各コンポーネントの存在感を強調する傾向にある)、これが今後ほかのスズキの各モデルに反映されるのかは今のところ不明です。
ちなみにテールランプは立体的な構造を持ち、フェンダーアーチも単なる「半円」ではなく、これらもスズキのデザインが今後変わってゆくことを示唆している可能性があるのかも。
新型スズキSクロスの発表は11月25日
新型スズキSクロスの発表は11月25日に予定されており、その時にならねば詳細を知ることはできないと思いますが、プラットフォームについては次期エスクードと共通となり、エンジンについては1.4リッターターボ+マイルドハイブリッド(現行同様)になるというウワサ。
駆動方式についてはスズキの誇る4WDシステム「オールグリップセレクト」を搭載してオフロードでの走行性能を高めていると見られ、ほかに欧州で展開されるスズキ車に倣い、ADASシステムも充実させている、とも報じられています。※下の画像はスズキが公式ツイッターにて予告した新型Sクロスのヘッドライト
参照:suzukigarage(Instagram)