| ポテンシャルの高いシャシーだけに期待がかかる |
トヨタは11月17日に開催されるラリー・オーストラリアNOVAで新型ヤリスGR(GR-4)を発表予定だったものの、ラリー・オーストラリア自体が山火事にて注視になってしまい、その発表も延期されることに。
現時点では「いつ」に延期されるのかはわかりませんが、WEBモーターマガジンによれば2020年1月のオートサロンにて発表される可能性が高い、とのこと。
加えてヴィッツGRMNのような「限定モデル」ではなく、月産1,000台程度を予定している「カタログモデル」になるだろう、と報じています。
「GR」と名がつくモデルは大きく分けて3種類
「GR」は「Gazoo Racing」を表しますが、Gazoo racing名義のクルマの中にはいくつかの種類があり、たとえば「GR Sport」はそのモータースポーツのDNAを車両に反映させたもので、「GR」はモータースポーツへの参加を意識した車両、そして「GRMN」はGazoo racingが企画開発したコンプリートカーといった具合。
ヴィッツには「GR」「GR Sport」と「GRMN」すべてが存在しますが、今回の「ヤリスGR-4」がどのポジションに属するのかは謎。
限定生産ではないというところを考えると「GR」だろうという気もするものの、ラリー競技の場で発表となると「GRMN」相当だろうという気もします(モーターマガジンでは、ヤリスGR-4はヴィッツGRMNの代わりとなるモデルだと記述)。※Gazoo Racingに月産1,000台もの”コンプリートカー”を製造できる能力があるのかも謎
そして気になるヤリスGR-4に積まれるエンジンですが、モーターマガジンでは「3気筒ターボ」と推測。
実際の競技において、ヤリスのラリー仕様は「4気筒ターボ」を搭載することになりますが、そもそも新型ヤリスは3気筒エンジン搭載を前提にしていて、ラリー仕様は「市販車とは異なるコスト感覚の」競技仕様車だからこそ4気筒を搭載するために車両を改造することができるのであって、市販モデルのヤリスGR-4は「そこまで」して4気筒を積むことはしないだろう、ということですね。
新型ヤリスは「競技に勝つため」に高いポテンシャルを持っている
新型ヤリスにはTNGA思想プラットフォームが採用されますが、コンパクトカー用の”GA-B”アーキテクチャはヤリスにて初採用。
軽量、高剛性、低重心と三拍子揃い、従来型に比較して50キロの軽量化に成功しています。
反面、捻り剛性を30%以上強化し、重心は15ミリダウン、といいことづくめ。
そして(GR-4ではない)標準ヤリスに搭載されるのは直列3気筒1.5リッター・ダイナミックフォース、そして直列3気筒1リッターエンジン。
フロントサスペンションはマクファーソンストラット、4WDモデルのリヤには2リンク式ダブルウィッシュボーンが採用されており(FFモデルのリアはトーションビーム)、相当なポテンシャルを持つであろうことが容易に想像できます。
「トヨタ初」満載、新型ヤリス(旧ヴィッツ)が正式発表!デザインイメージは「ダッシュする弾丸」、これがコンパクトカーの新しい価値観だ
まだまだデザイン含めてヤリスGR-4の詳細についてはわからない部分が多く、しかし標準モデルに比較してアグレッシブなデザインが与えられる可能性が高いと思われ(コペンGRSport、C-HR GR Sportを見るに、スクエアなエアインテークを持つワイドバンパー?)、その発表を首を長くして待ちたいと思います。
VIA: Motor Magazine