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北米レクサス「現在、問題は2つある。ライバルに比べラインアップや新型車が少なく、値引きも少ない。この状況では顧客を引き付けておくのは難しい」

2020/05/22

| ライバルがどんどん新型車を出してラインアップを拡大し、かつ盛大に値引きする状況でレクサスディーラーは苦戦中 |

レクサスが現在北米市場において苦戦を強いられている、と言う報道。

実際に目に見えて販売が落ちているわけではないと思われるものの、レクサス北米のCEO、テッド・オガワ氏によると、レクサスは現在2つの問題に直面している、とのこと。

まずひとつは「モデルラインアップの少なさとニューモデル登場サイクルの長さ」、そしてもうひとつは「ジャーマンスリーの値引き合戦」。

レクサスはもっとニューモデルが必要

現在レクサスはニューモデル開発に積極的に取り組んでおり、先日「GX」のフェイスリフトを発表したほか、LSのフェイスリフト、フルモデルチェンジ版のIS、さらにはヤリスをベースとした新型クロスオーバーを準備中だと伝えられています。

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しかし前出のテッド・オガワ氏によると、「ライバルに比べ、レクサスはフェイスリフトやモデルチェンジのインターバルが長く、バリエーションの追加も少ない」としており、「この状況では顧客をつなぎとめておくのは難しい」。

たしかにメルセデス・ベンツだと通常モデルに加えてAMG風の外観を持つ「AMGライン」そしてAMGモデルが存在し、BMWも通常モデルにM Sport、そしてMモデルが存在。

アウディも通常モデルにS-Line、Sモデル、RSモデルが用意され、これらが順次登場してゆくため、「常になんらかのニューモデルやバリエーションが登場している状態」です。

一方でレクサスはそもそもモデルバリエーションが少ない上にフェイスリフトまでの期間が長く、かつバリエーションも少なく、「同じモデルを売り続けている」という印象も。

ただ、こういった戦略によってレクサスはコストを抑えることができているとも思われ、よって「バリエーションを増やしたり、頻繁に改良を行う」ことでコストをかけると本末転倒となる可能性があり、この問題に対する対応は難しいところかもしれませんね(損益分岐点がどこにあるかと言う問題)。

それでも現状ではいくつかニューモデルのウワサがあるものの、これでもドイツ勢に比較すると「まだまだ足りない」のかもしれません。

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ジャーマンスリーの値引き攻勢はアグレッシブ

そしてもう一つの問題はメルセデス・ベンツ、BMW、アウディといったジャーマンスリーの値引き。

アメリカ市場では「インセンティブ」と呼ばれる値引き原資の増減にて販売を調整するのが一般的ですが、現在のコロナ禍のような状況だと、インセンティブを厚めにして販売を促進するのが通常です。

ただしレクサスはもともと値引きをほとんど行わず(日本に比較すると値引きは大きいようですが)、品質を売り物にしてブランド価値を築いています。

よって、ライバルが値引きを行っているからといって値引きを行ってしまうとこれまでのビジネスモデルが崩れることになり、これもまた難しい問題。

おそらくですが、トヨタは無借金経営ということもあって「売り急ぐ」必要はなく、目下の問題を解決するために急遽バリエーションを追加したり値引きをすることはしないと思われ、しかしディーラーからすると「なんら本社が対応してくれない」ということで悶々とした状況が続くことになりそうです。

なお、今回報じられた内容によれば、次期ランドクルーザーについても言及がなされ、テッド・オガワ氏によれば「現在は何も話を聞いていない」。

次期ランドクルーザー(ランクル300)についてはこれまでにも様々なウワサが出ていますが、なかなか発表されることはなく(東京モーターショーで発表されると言われながらも発表されなかった)、プロトタイプも目撃されていないことから、まだまだ新型の声を聞くことは難しいのかもしれませんね。

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参照:Automotive News

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