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GR86で走行会に参加しエンジン破損→ディーラーが「スポーツ走行すれば壊れるのは当たり前」と保証修理を拒否した問題。大炎上してトヨタ役員が登場、結果的に保証修理へ

2022/08/05

トヨタGR86

| 今の世の中、「こういった対応をすれば炎上する」と予見できなかったリスクマネジメントの甘さもちょっと問題 |

いずれにせよ、トヨタは利益優先で下請けや消費者をないがしろにする姿勢が見え隠れしていると思う

さて、先日米国にて大きな話題となった「買って間もないGR86のエンジンが壊れ、保証修理を頼んだら、スポーツ走行を行ったことを理由に保証修理を断られ、150万円を請求された」というオーナー。

その後進展があり、トヨタが一転して非を認め、無事に保証修理がなされることとなったようです。

ただ、このオーナーさんは、トヨタの対応に納得ができず、自身で中古のエンジンを探してきて換装しているので、流れから判断するにトヨタはそのぶんのコストも負担することになるのかもしれません。

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「GR86保証問題」事件のあらましはこうなっている

ざっとこの事件についておさらいしておくと、ブレイク・アルバラードさんなる人物が2022年モデルのGR86を購入し、約22,000km走ったところでエンジンが壊れ、そして調べてみたところシール材(ガスケット)の一部がオイルラインに混入しており、それでオイルの循環が阻害されてエンジン破損に至ったであろうことを発見。

そこでこれは設計もしくは製造のミスだろうということでトヨタに保証対応を求めたところ、車両を預かったトヨタディーラーが、ブレイク・アルバラードさんが走行会に参加した際の画像を入手し、それをディーラーのFacebookページに(ほかのGR86がドリフトしている動画と一緒に)アップし、「こういったことをするとクルマが壊れるのは当然で、保証の対象にはならない」とやってしまったもよう。

ただひブレイク・アルバラードさんはある程度譲歩し「費用の折半」という交渉を投げかけるもディーラーはこれを拒否し、しかたなく自分で中古のエンジンを探し、ショップにてこれを入れ替えたという状況です。

全米のエンスージアストがこれに怒る

ただ、この一件が知られることになると多くの人がこれに対して怒ることになり、GR86はモータースポーツイベントへの参加を前提に設計されており、アメリカではGR86を購入すると全米オートスポーツ協会(NASA)の会員が特典として付与されるくらいなのに、実際にスポーツ走行を行ってエンジンが壊れたら自費負担とは何事ぞ、となってしまったわけですね(ぼくもそう思う)。

加えてGR86は発売前から「ドリフト」を全面に押し出したプロモーションを行っており、それなのに「ドリフトをしたら壊れて当然」というのは消費者を裏切る虚偽の広告ではないかという騒ぎにまで発展しています。

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しかしながらそこから数日にて大きな進展があったようで、ブレイク・アルバラードさんがカーメディアに対し「トヨタの役員と話し合いをもった」と語り、自身の問題について現在は保証修理の対象となったこと、トラブルの原因となったガスケットについては新しく提供されるエンジンでは適切なものに改められるであろうことにも言及しています。

そしてトヨタの広報によれば今回の一件に関する見解は下記の通り。

ブレイク・アルバラード氏が所有する2022年型GR86について、トヨタGRブランドは、保証の範囲内で運転される限り、車両が設計されているクローズドコースのセッティングを含め、ドライバーがどこで走行したとしても素晴らしい体験を提供することに重点を置いています。

誤用やレースなどによる損傷は保証対象外ですが、全米自動車スポーツ協会(NASA)の高性能ドライビングイベント(HPDE)やGRオーナーに無償で提供されるNASAの指導イベントに参加するだけで、それだけで保証が無効となるわけではありません。保証の請求は、ケースバイケースで評価されます。

そして今回の一件を検討した結果、ブレイク・アルバラード氏の車両の修理は保証の対象であると判断しました。

また、ディーラーで解決できない場合は、トヨタ・ブランド・エンゲージメント・センター(1-800-331-4331)へご連絡くださいますようお願いいたします。

ちなみに英国など一部の市場では、Toyota Gazoo RacingやGRブランドのクルマの保証書上に「単に走行会で車を使用しただけでは、保証請求を拒否する理由にはならない」と記載されているとのこと。

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ボクにはこういった経験がある

参考までにですが、ぼくにも似たようなそうでないような経験があって、それは以前にフォルクスワーゲン・ルポに乗っていたときのこと。

ルポのガソリン給油口のキャップは「自分でキーを差し込んでロック/アンロックする」タイプだったのですが、ある日それが壊れてロックできなくなったわけですね。

そこでディーラーに相談すると「無償修理の範囲」で対応できると言われたので修理対応をお願いしたわけですが、パーツが届くのが遅れてしまい、その間にぼくはルポを売却することに。

そしてその後しばらくしてパーツが届いたのですが、ディーラーいわく「問題のあるパーツを回収する必要があり、回収できなければパーツ代金を請求する」とのこと。

いやいやいやいやクルマに不具合が出たのはこっちの責任でもないし、パーツ届くのも遅れましたよね?そもそも問題のあるパーツの回収前提という話も聞いてないし、次のオーナーは(保証を継続するための名義変更が行われるので)わかっているんだから、そっちに連絡して修理すべきでは?と言ったものの、ディーラーは「もうパーツは仕入れたし、次のオーナーは管轄区域外なので知ったこっちゃない。カネ払え」の一点張り。※ルポ売却時に、不具合とパーツ待ちであることは売却先に伝えてあった

あまりにしつこいのでその費用は「折半」にしましたが、今になって「あれは払う必要はなかったなあ」と思ったり。

ちなみにこのフォルクスワーゲンディーラーはトヨタ系であったのですが、最近もbZ4Xの試乗を一方的にキャンセルされたり(連絡をすると公表されていたのになんら連絡がなかった)、こういったこともあってぼくはトヨタに対しては以前から強い不信感を抱いています(それぞれの事情があるのは理解はできるが、根本的にユーザーの視点に立っていないように思う。ルポの場合はパーツをどうするかよりも、不具合のあるクルマを修理するほうが先だと思う)。

そして今回のGR86の場合も、ルポの場合も「ディーラー」の対応の問題であって、トヨタ本社の意向を反映した問題ではないと考えているものの、しかしディーラーの指導教育もまたトヨタ本社の義務だとも考えているので、大きく「トヨタの体質」とくくって良いかもしれません。

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参考までに、トヨタディーラーとはこういった一件もあり、どうやらぼくとトヨタディーラーとの相性は良くないのかもしれません。

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参照:Drive

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