| 最近のトヨタはちゃんとカタログ値をクリアできそうなエンジンを積んでいるようだ |
GR86のエンジンは自然吸気、2リッターということを考慮するに、かなり優秀だと考えられる
さて、発表以来高い人気を誇り、日本国内での販売も比較的好調なGR86。
今回北米にて、走行800kmというほぼ新車のGR86のパワーチェックを行った動画が公開されており、その内容を紹介してみたいと思います。
このパワーチェックを行ったのはパラゴン・パフォーマンスというカーショップですが、テストを行ったのは合計7回で、回を追うごとにパワーが上昇していった、とのこと(最初の方はエンジンが適温ではなかったのかもしれない)。
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GR86の出力は215.54馬力
そしてパラゴン・パフォーマンスによれば、そのベストスコアは215.54PS。
公称値である235馬力(228PS)には届きませんが、この公称値は「駆動系を装着しない、エンジン単体で計測した数値」ということに留意せねばなりません。
つまり、カタログ値は「エンジン単体」、たとえば日本のJIS規格だと”エンジンに補機類を装着した状態”で計測されたもので、これはエンジンにラジエターと冷却水の循環に関する装置、排気管(エキゾーストシステム)、エアクリーナーなどを装着した状態にとどまり、そこから先のトランスミッションやドライブシャフト、デフ、ハブ、ホイール等は装着されていないわけですね。
ただ、完成品としてのクルマにはそういった駆動系が(当然ながら)搭載されており、シャシーダイナモでの計測は「タイヤがローラーを回して」図るため、実際に駆動力に変換された際の馬力が数字として出てきます。
そしてこういった駆動系を装着した際のロスはFF/MR/FRだと10~15%、4WDでは20~25%ほどだといい、つまりシャシーダイナモにて計測した数字が、「カタログ値からこれらを差し引いた数字」であれば問題はないということになりますが、今回のGR86だと、228PSの10~15%ダウン、つまり193.8PS~205.2PSが「妥当なところ」であったわけですね。
ただ、実際には215.54PSを発生させており、逆算するとエンジン単体では230~240PSあたりを発生していると考えてよく、ちゃんとカタログ値通り、もしくはそれ以上の馬力が出ていると考えて良さそう。
ちなみにターボエンジンだと「カタログ値通り、もしくはそれ以上」の出力が出ていることは珍しくなく、しかし自然吸気エンジンで、かつ2リッタークラスでこの数字というのはかなり立派だと思います(パワー/トルクの小さなエンジンほど、相対的にロスも大きくなりやすい)。
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参考までにですが、このショップのスタッフがサイオンFR-S(北米版トヨタ86)を計測した際には170.95PSしか出ていなかったとコメントしているので(FR-Sなので200馬力だと思われ、15%程度のロスがある)、となるとGR86のタイヤから路面に伝わる力は、先代のトヨタ86に比較してかなり大きくなっていると考えて良さそうですね。
ただ、いかに出力が上がっているとしても、GR86の215.54馬力に満足できない人も多いのだと思われ、現在多くのチューナーが開発を進めているように、「ターボチューン」が多数登場することになりそうです。
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