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トヨタが「シエンタ」「クラウン」「カローラ」などのべ29万台にリコール!実際に火災が2件発生したという報告も。マツダもCX-60にリコール実施

2023/04/06

トヨタが「シエンタ」「クラウン」「カローラ」などのべ29万台にリコール!実際に火災が2件発生したという報告も。マツダもCX-60にリコール実施

| トヨタとしては珍しく、今回のリコールは「後手」に回ったようだ |

トヨタのクルマで実際に(不具合に起因する)事故が発生する例は非常に稀である

さて、トヨタが「シエンタ」「ポルテ」「スペイド」「カローラ アクシオ」「カローラ フィールダー」の合計5車種、全234,787台に対してリコールを届け出。

内容としてはエンジンスターターに不具合があり、最悪の場合には火災に至るというものですが、これまでに問題が13件報告され、実際に火災が発生した例が2件ある、と国土交通省に対して報告を行ってます。

トヨタは生産台数や車種が多いので必然的にリコールが多くなりがちですが(ただしリコール”率”は高くない)、比較的早期にリコールを発見する体制を構築しており、発売後の追加検査体制、そしてサプライヤーからの報告体制がしっかりしていると認識していただけに、今回のように発見が遅れ(自社で見るけることができず、市場からの報告によって発見されている)、かつ実際にトラブルが発生し、さらに火災まで起きているというのがちょっと意外です。

トヨタのリコール(始動装置)はこんな内容

そこでこのリコールの内容を見てみると、届け出られた内容は下記のとおりとなっており、対象車両の製造期間は平成27年2月17日~平成29年8月31日だとされています。

スタータにおいて、スルーボルトの締付指示が不適切なため、経年で当該ボルトが緩み、構成部品の位置がずれてスタータの出力が不足することがある。そのため、そのまま使用を続けると、エンジン始動不能となり、その状態で始動操作を繰返すとスタータが過熱し、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

国土交通省

なお、対策内容としては「全車両、スタータを点検し、スルーボルトの緩みがない場合は増締めを行う。スルーボルトの緩みが認められる場合はスタータを対策品に、スタータリレーを新品に交換する。また、構成部品の位置ずれが認められる場合は電気配線も新品に交換する。」とのこと。

トヨタはさらに別のリコールも届け出

トヨタは上記のリコールに加え、「シエンタ」「クラウン」に対しても別途リコールを提出しており、こちらは令和4年6月15日~令和5年1月10日に製造された車両が対象となっていて(56,405台)、リコールの内容としては「灯火装置(前照灯用制御コンピュータ)」「座席ベルト(バックル取付部)」「走行装置(ディスクホイール)」の3種類で、それぞれ製造期間によってリコールの対象となる内容が異なります。

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1.運転支援装置のAHS※において、制御プログラムが不適切なため、走行用前照灯(ハイビーム)が自動消灯の直後に再点灯する場合、配光制御ができなくなることがある。そのため、警告メッセージが表示し、ハイビームが点灯しなくなるおそれがある。※アダプティブハイビームシステム:周辺環境と運転状況に応じて、ハイビームの配光を制御し、前方視界確保を補助するシステム
2.後部左用座席ベルトのバックルにおいて、保持構造が不適切なため、座席内部に落ち込んで座席リクライニングができなくなることがある。その状態でリクライニング操作を行うと、バックルが損傷して当該座席ベルトが正しくロックできず、最悪の場合、走行中にベルトが外れるおそれがある。
3.スチール製ディスクホイールにおいて、プレス設備の管理が不適切なため、ディスクが形状不良となり、リムとの溶接強度が不足しているものがある。そのため、溶接部に亀裂が生じ、最悪の場合、ディスクホイールが破損するおそれがある。

国土交通省

対策としては1.について「全車両、前照灯用制御コンピュータのプログラムを対策仕様に修正する」、2.では「全車両、バックル取付部の保持用バンドを対策品に、バックルを新品に交換する」、3.では「全車両、ディスクホイールの製造番号を点検し、該当する場合は良品と交換する」とされており、実際に生じた不具合はそれぞれ81件、5件、0件、これに起因する事故は0件だと報告されています。

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マツダはCX-60にリコールを届け出

加えてマツダはCX-60にリコールを登録しており、こちらの不具合は「 動力伝達装置(トランスミッション制御コンピュータ)」「電気装置(インバータ)」「電気装置(コンビネーションメータ)」の3つで、令和4年7月5日~令和5年1月23日に製造されたCX-60(10,682台)が対象となっており、その不具合の内容は下記の通り。

1.トランスミッション制御コンピュータにおいて、制御プログラムが不適切なため、変速時やEV走行からのエンジン再始動時に、強めにブレーキを踏むと締結しているクラッチが解放しないことがある。そのため、エンジン回転が低下し、最悪の場合エンストするおそれがある。
2.電力変換装置(インバータ)において、制御プログラムが不適切なため、プッシュボタンスタートをオフした直後にオンするとインバータが起動しないことがある。そのため、アイドリングストップ後にエンジンが再始動できない。また、バッテリーへの充電が停止するため、充電警告灯が点灯し、最悪の場合エンストするおそれがある。
3.コンビネーションメータ(フル液晶タイプ)において、制御プログラムが不適切なため、メータの液晶画面を表示するための起動制御が完了できないことがある。そのため、速度計や警告灯等が表示できないおそれがある。

国土交通省
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これらの対策としては1.では「全車両、トランスミッション制御コンピュータの制御プログラムを対策プログラムに修正する」、2.では「全車両、インバータの制御プログラムを対策プログラムに修正する」、3.では「全車両、コンビネーションメータの制御プログラムを対策プログラムに修正する」としており、それぞれ発生した件数は12件、4件、1件だとされ、これに起因した事故は幸いにも「ゼロ」。

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