| 現時点でメルセデス・ベンツが確認しているのは12件 |
問題があればABSとESP警告灯が即点灯するため、大きな事故には至っていない
さて、メルセデス・ベンツにおいて最も頑丈なクルマ、Gクラスにリコールが発生。
問題の内容としては配線と周辺パーツとのクリアランスに問題があって配線が摩擦によって損傷し、結果としてABS、そしてエレクトロニック・スタビリティ・コントロール・システムに不具合を生じさせる可能性がある、というもの。
この問題は、2022年2月にGクラスのオーナーからABSとESPの警告灯が点灯しているという報告を受けてメルセデス・ベンツが調査を進めた結果明らかになったといい、北米だと合計26,116台のGクラスがこのリコールの対象となっているもよう。
おそらく今後、世界規模ではこのリコールが拡大する可能性も
問題の内容からするに、仕様地ごとのスペックや、その地域の法規によってリコールの有無が発生するような内容ではなく、よって世界規模にてGクラスのリコールが実施されることになるのかもしれませんね。※直近だと日本の国土交通省には届けがないようだ
問題の詳細について触れてみると、2022年2月の問題発覚から5月までに調査を行った結果、フロントアクスルの付近のワイヤーハーネスが補助オイルクーラーに接触して損傷する可能性があることが判明しており、その後に生産されるGクラスはに新しい保護スリーブを導入することでこの問題が発生しないようにしたこともあわせて発表されています。
リコールの対象となるのは2019-2021年モデルのG550と2019-2021年モデルのAMG G63で、具体的には2018年6月22日から2021年12月23日の間に製造された車両に問題が発生する可能性があるとされ、この擦過線が安全上のリスクとなり得るそうですが、現時点でメルセデス・ベンツが把握している問題は12件のみ。
ただしいずれも「ABSとESP警告灯が点灯する」ことでオーナーが異常に気づいており、幸いなことにそこから先のなんらかのトラブル、および事故や怪我につながった例はない、とのこと(断線したりABSやESPが実際に動作しなくなったりするのかどうかは不明)。
北米では4月18日からリコールを開始する予定となっていて、いったん車両を預かり、ディーラーにてフロントアクスル付近のワイヤーハーネスに保護スリーブを取り付けることで配線を損傷から保護し、この問題を解決するとしています。
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