| 逆に最も伸びたのはインド、そして北米と欧州も堅調である |
不調が報じられた中国市場では前年比93%にとどまり、しかし日本よりも「小さい減少幅」に
さて、トヨタ自動車が2024年12月単月、2024年累計販売台数を公開。
2024年累計だと(日野、ダイハツ、レクサスもあわせて)「2年ぶりの前年割れ」「前年比3.7%減」の1082万1480台となり、史上最高であった2023年の1123万3039台に次ぐ数字であったものの、フォルクスワーゲングループの発表した902万7400台に比較し180万台ほどの差をつけ、5年連続で「世界販売首位」に輝いています。
2024年のトヨタはこうなっている
そこでもう少し今回発表の内容を掘り下げてみると、「トヨタ+レクサス」だと前年比98.6%の1015万9336台、ダイハツだと前年比67.9%の53万6588台、日野は前年比92.9%の15万5556台となっていて、ダイハツが大きく凹んでいることがわかりますが、もしダイハツが「前年通り」であったとしても、グループ全体で2023年の販売台数には(20万台ばかり)届かなかったようですね。
なお、トヨタは地域別の販売についてもコメントを出しており、日本国内では「認証問題やプリウスの生産停止による影響」で(トヨタ+レクサスで)前年比86.2%、一方北米では新型カムリの好調に加え堅調な需要によって前年比104.3%、欧州でも旺盛な需要を背景に103.6%、「新エネルギー車(NEV)への市場シフト、NEVの競争激化によって厳しい」とされた中国はなんとか粘って93.1%という数字です(欧州の自動車メーカーに比較すると、中国市場での落ち込みが小さい)。
参考までに、もっとも伸びた市場はインド(135.2%)、その次はパキスタン(128.2%)、一方でもっとも縮小したのは残念ながら日本の86.2%です。
レクサスは「過去最高」の販売を記録
トヨタが「過去最高」を逃した一方、レクサスブランド単体では「過去最高」の販売記録を更新しており、ワールドワイドでは2024年通年で85万1214台(前年比103.3%)を記録し堅調な成長を記録。
モデル別だとRXやNXといったこれまでの人気モデルの順調な販売に加え、LBXやLMの販売が伸びてきているといい、さらにRZとUX300eつまり「BEV(純バッテリー電動車)の販売も前年比119%と順調な伸びを示しています。
なお、ハイブリッド含めた電動車の販売比率は(レクサス全体で)52%にも達しており、こちらも”過去最高”なのだそう。
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参照:TOYOTA