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中国のハイパーカーは「4枚ドアのセダン」が基本?Zeekr 001に続きHiPhiも1,287馬力の「A」を発表、彼の地にてハイパフォーマンスカーは独自の進化を遂げる

2023/11/18

中国のハイパーカーは「4枚ドアのセダン」が基本?Zeekr 001に続きHiPhiも1,287馬力の「A」を発表、彼の地にてハイパフォーマンスカーは独自の進化を遂げる

| もやは量産EVだけではなくハイパーEVすらも中国の新興メーカーが主導権を握りつつある |

ただしどの程度実際に売れるのかは現時点では「謎のまま」

さて、現在乗りに乗っている中国のEV、メーカー、「HiPhi(ハイファイ)」。

今回は最新モデルとなる「A」を公開していますが、ハイファイはこのクルマをしてハイパーカーだと呼んでおり、たしかに(そのボディ形状に関わらず)0-100km/h加速2秒、最高速300km/h、出力1,287馬力という数字は”ハイパーカークラス”と言って良いかもしれません。

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HiPhi Aの前後重量配分は50:50

このHiPhi AはWESAILニューエナジー・オートモーティブとの共同開発であると報じられていますが、バッテリーパックとレクトリックモーターは自社によって開発されており(HiPhiでは初めての例である)、このモーターはカーボンファイバー製ローターとオイル&マグネットシリンダーコイルに対する直接冷却技術が採用され、これによって「30分以上連続して」高出力を発揮することを可能にしています。

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現時点ではバッテリーサイズ、充電時間、一回の満充電あたりの航続距離については明かされていないものの、このバッテリーパックはピーク時に1.5メガワットの出力を開放できること、カーボンファイバーを採用した軽量かつ強固なシールドを持つこと等がアナウンスされています。

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なお、車体サイズや重量についてのデータはなく、しかし見たところでは同社の「Z」と大きく差はないように思われ、しかしHiPhiいわく「可能な限り軽く、そして軽く感じられるように作られている」。

一方でLEDによるディスプレイをボディ外板に備えるのは「Z」同様で、極端に軽量化を追求して何もかもを取り外したわけではなく、HiPhiのクルマとして必要な要件は残されていると考えて良さそうですね。

車体重量配分は前後50:50、そしてアクティブ・リアアクスル・ステアリング、トルクベクタリング、連続可変ダンピングを備える、とのこと。

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HiPhiはこの「A」のスタイリングについて「現在のラインナップの未来的な美学にインスパイアされた」と述べており、たしかにそのルックスはSF映画的で、細部にはギミックなのか実際に動作するのかわからないパーツが大量に仕込まれています。

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フロントだと左右ヘッドライトをつなぐLEDバー、そしてバンパー下部サイドにはエアロフリックが装着され、その横には冷却のためのフィンのようなものも見え、いわゆる中二病的な雰囲気もあるものの、強い存在感を持つことは否めないかもしれません。

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ドアミラーの代わりには「カメラ」を備え、ロングルーフ、そして巨大なリアウイングを持つという「これまでの自動車にはカテゴライズされない」外観を持つようですが、ボディ形状や出力を見るに、HiPhiによる「Zeekr 001対抗モデル」と受け取ることも可能であり、中国内では価格のみならず、パフォーマンスにおいても中国車同氏の争いが繰り広げられる時代になったことに驚かされます。

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HiPhi Aのインテリアはこうなっている

そしてこちらはHiPhi Aのインテリアで、鍛造カーボンファイバーや航空機グレードのTC4アルミニウム合金がふんだんに使用されており、アンビエントランプや後方確認用のモニターの存在も確認可能(HiPhi Aにはリアウインドウが存在しない)。

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シートバックも鍛造カーボンファイバー製を採用し、全般的にかなり高いデザイン性を持つこともわかります。

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このHiPhi Aにつき、台数限定にて販売され、2025年第1四半期から生産が開始されるとのこと。

現時点では価格についてのアナウンスはないものの、HiPhi Zも相応のプライスタグを掲げることから、このHiPhi Aも「安くはない」と考えて良さそうですね。

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参考までに、中国ではEV=安物というイメージが色濃くあるといい、高額なEVの販売は難しいと言われていますが、こういった「ハイパーEV」についてどれくらいの需要があるのかには興味があるところです。

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参照:CarNewsChina

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