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日本に再進出のヒュンダイ。米品質調査ではヒュンダイグループが1-2-3を独占するも、「日本で売るのは難しいだろう」とボクが思うその理由

2019/06/25

| たしかに品質は劇的に向上したのかもしれないが |

JDパワーが定期的に公開している「自動車メーカーの品質調査」。
これによると、信じがたいことに「ジェネシス」「キア」「ヒュンダイ」といった韓国勢が1-2-3フィニッシュを果たすことに。

上のグラフは「販売100台あたりの問題発生数」をあらわしたもので、たとえば1位のジェネシスは100台売って63件の問題があり、最下位のジャガーは100台あたり130件(つまり1台に1つ以上問題がある)ということになります。

各メーカーの順位はこうなっている

画像だとちょっと見づらいので、各ブランドの順位を文字にするとこんな感じ。
品質調査ではレクサス、トヨタ、ポルシェが上位常連ですが、これらはいずれもポジションを下げていて、今回の調査結果はこれまでとはかなり様相が異なるものとなっています。

1.ジェネシス・・・63
2.キア・・・70
3.ヒュンダイ・・・71
4.フォード・・・83
5.リンカーン・・・84
6.シボレー・・・85
7.日産・・・86
8.ダッジ・・・90
9.レクサス・・・90
10.トヨタ・・・90
11・ビュイック・・・92
12.GMC・・・94
13.マツダ・・・94
14.メルセデス・ベンツ・・・94
15.ポルシェ・・・96
16.ホンダ・・・98
17.キャデラック・・・100
18.ジープ・・・100
19.インフィニティ・・・101
20.BMW・・・102
21.ラム・・・105
22.アウディ・・・106
23.ミニ・・・107
24.アキュラ・・・110
25.クライスラー・・・113
26.スバル・・・113
27.フォルクスワーゲン・・・113
28.ボルボ・・・114
29.アルファロメオ・・・118
30.三菱・・・121
31.ランドローバー・・・123
32.ジャガー・・・130

この結果を見て「おや?」と思うのは、インフィニティ、アキュラの順位が低いこと。
これらはそれぞれ日産の上位ブランド、ホンダの上位ブランドとなるものの、インフィニティは日産より、アキュラはホンダよりもランキングが低く、これはちょっと違和感があるところです(プレミアムブランドなので、本来はベーシックブランドよりも順位が上であるべき)。

すべてのモデル中、もっとも問題が少ないのはポルシェ911

そして車種ごとのランキングだと、ポルシェ911がもっとも問題が少なく「信頼に足る」クルマに。

そのほか、主なセグメントでのトップ3は下記のとおりですが、ほとんどのセグメントにおいて韓国勢が入っているのは衝撃的ですね。

スモールカー
キア・リオ
ヒュンダイ・アセント
日産ヴァーサ

コンパクトカー
キア・フォルテ
ヒュンダイ・エラントラ
トヨタ・カローラ

コンパクトスポーティカー
ミニクーパー
ヒュンダイ・ヴェロスター

コンパクト・プレミアムカー
ジェネシスG70
BMW 4シリーズ
キア・スティンガー

ミッドサイズカー
シボレー・マリブ
フォード・フュージョン
ヒュンダイ・ソナタ

ミッドサイズ・プレミアムカー
メルセデス・ベンツCLS
ジェネシスG80
アウディA4

スモールSUV
キア・スポルテッジ
ヒュンダイ・タクソン
ヒュンダイ・コナ

コンパクトSUV
シボレー・イキノクス
フォード・エスケープ
ホンダCR-V

コンパクト・プレミアムSUV
BMW X4
リンカーンMKC
メルセデス・ベンツGLC

ミッドサイズSUV
ヒュンダイ・サンタフェ
ジープ・グランドチェロキー
キア・ソレント

ミッドサイズ・プレミアムSUV
レクサスRX
メルセデス・ベンツGLE
リンカーン・ノーチラス

ミニバン
キア・セドナ
ダッジ・グランドキャラバン
トヨタ・シエナ

ラージSUV
シボレー・タホ
トヨタ・セコイア
フォード・エクスペディション

生産工場別だとトヨタが優秀

そしてJDパワーは「生産工場別」の問題発生件数もピックアップ。
実際には「問題が起きたクルマの生産工場」を抽出し、逆算したということになりそうです。

1.トヨタ(カナダ・オンタリオ)・・・主な生産モデル:カローラ
2.トヨタ(日本・堤)・・・主な生産モデル:プリウス
3.BMW(ドイツ・レーゲンスブルク)・・・主な生産モデル・・・4シリーズ、X1、X2
4.BMW(ドイツ・ライプツィヒ)・・・主な生産モデル:2シリーズ
5.トヨタ(アメリカ・オンタリオ)・・・主な生産モデル:カムリ

一体ヒュンダイに何が?

なお、ここ数年でヒュンダイはじめキアは恐ろしくその評価を高めており、確実に「かつての日本車の地位」を獲得しつつあるようです。

ただしこの結果を鵜呑みにはしがたく、ヒュンダイやキアは「点を取りやすいように」クルマを作っている可能性が高く、問題発生についてもなんらかの対策(工作?)を行っているんじゃないかという穿った見方をしてしまいますが、2019年には、いったん撤退した日本市場へと再参入するという話がまことしやかに囁かれており(ヒュンダイからの正式発表はない。ヒュンダイ日本法人のサイトには商用車の情報のみ)、今後どうなるんだろうなと考えたりします。

ちなみに以前ヒュンダイが撤退したのは単に「売れなかったから」。
品質以外にも「韓国に対する心情」から販売が低迷することになったわけですが、当時と今では韓国に対する国民感情も異なり、とくに若い世代ではさほど韓国に対して悪いイメージを持っていない場合も多いようです。

おそらくヒュンダイは日本で展開するにあたり「ゴリ押し」をしてくると思われ、メディアの懐柔、韓国アイドルのみではなく日本のタレントまでをも巻き込んだプロモーションを行ってくる可能性が大。

韓国は人口が少ないので内需だけで経済が成立しにくく、よってアイドル含め最初から「海外進出」を考えた売出し戦略を考えていますが、一方で政治的には他国(というか日本)を非難する傾向が強く、ここが「政治」と「経済」とで方向性が異なるところですね(韓国企業からすると”勘弁してくれ”という感じなのかもしれませんが)。

韓国政府が日本に対する非難や批判をやめれば、日本の国民感情も全般的に和らぐのかもしれませんが、現在の状態では(自動車)購買力の高い層や、発言力の高いネットにおいて反韓心理が強く、ヒュンダイ進出後の成り行きには注目したい、と考えています。

なお、自動車が「生活必需品」の米国や欧州では、価格の安い、もしくはコストパフォーマンスの高いヒュンダイ車が選ばれる事が多いのだと思われ、しかし日本では「クルマは自己満足で乗る」という傾向が強くなっていて、ここは他国の市場と異なるところ。

ぼくの予想としては、「ゴリ押し」→「ネット上で叩かれる」という図式が容易に想像でき、それが一般にまで波及して「恥ずかしくてヒュンダイに乗れない」という状況になるのだというものですが、もしかすると反対に売上を伸ばす可能性も否定できないのかもしれません。

VIA:JD Power

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