| もともとは50年近く前にジウジアーロがデザインした「ヒュンダイ・ポニー・クーペ・コンセプト」 |
さて、ヒュンダイ(ヒョンデ)が先日より予告していた新型車、IONIQ 5(アイオニック5)を公開。
このIONIQはヒュンダイが新しく設定した「エレクトリック専門」のサブブランドです。
そしてこのアイオニック5が採用するプラットフォームは「エレクトリック・グローバル・モジュラー・プラットフォーム(E-GMP)」で、スケートボード型の構造を持つためにホイールベース含め設計の自由度が高いとされるもの。
バッテリーサイズは二種類
もちろん搭載するバッテリーについても自由度が高く、ひとまず登場するのは58kWhと72.6kWh。
モーターについてはシングルそしてデュアルが用意され、72.6kWhバッテリー+4WDの組み合わせでは出力302HP、0−100km/h加速性能は5.2秒。
もっとも航続距離が長いのは72.6kWhバッテリー+シングルモーター(214HP)となり、こちらの一回あたりの走行可能距離は470〜480km(WLTP)。
エントリーモデルは58kWh+シングルモーターレイアウトを持ち出力は167HP、0−100km/h加速は8.5秒。
そのサイズは意外と大きい
なお、画像を見ると「コンパクトな5ドアハッチバック」にしか見えないものの、実際のアイオニック5はけっこう大きなクルマであり、全長は4,635ミリ、そしてホイールベースはなんと3メートル。
全幅は1890ミリなので、「かなり」大きな部類と言っていいかもしれません。
そのデザインはもちろん(2019年に発表されたコンセプトカーの)「ヒュンダイ45コンセプト」を忠実に再現したもので、その45コンセプトはかつてジウジアーロがデザインし、デロリアンのインスパイア元にもなったという「ヒュンダイ・ポニー・クーペ・コンセプト」に影響を受けたクルマ。
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ヒュンダイは1974年に「デロリアンの元」を発表していた!そしてその45年後に「45EVコンセプト」としてリバイバル
| しかもデザインには「45度」の角度を多用している | ヒュンダイがしばらく前からティーザーキャンペーンを行っていたコンセプトカー、「ヒュンダイ45EVコンセプト」がフランクフルト・モーターショーに ...
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そのヒュンダイ45コンセプトの市販モデルがアイオニック5ということになりますが、ヒュンダイはこのアイオニック5に採用されるデザイン言語について”パラメトリック・ダイナミクス(Parametric Dynamics)”と表現しています。
EVということでエアロダイナミクスを最大化する必要があり、極限までパネル同士のギャップを抑え、そしてドアハンドルもフラッシュマウント。
ただしアイオニック5最大の特徴はその平坦なボディ表面のみではなく「ピクセル」をテーマにしたヘッドライトやテールランプにあり、もともとが50年近く前のクルマのリバイバルということで「レトロ」なデザインを採用することになったのだと思われます。
なお、ホイールは20インチサイズとなりますが、一見するとかなり込み入ったデザインを持っていて、こちらも「エアロダイナミクスを追求した結果」なのだそう。
なお、ヒュンダイのデザイン部門副社長、サンヤップ・リー氏によると「次世代のための新しいモビリティを作ることがこのプロジェクトが始まった頃からの目標だった。しかし同時に”ヒュンダイであること”も重要だった」。
さらには「タイムレスであること」「過去とリンクし、現在と未来とを表現すること」も優先事項であったといいます。
ヒュンダイ・アイオニック5のインテリアはこうなっている
ヒュンダイ・アイオニック5のインテリアにおけるテーマは「リビングルーム」。
フロアは完全フラットな形状を保っており、シートはもちろんヘッドライナー、ドアトリム、アームレスト等手が触れる部分のほとんどにはエコフレンドリーでサステナブルな(要は再生可能な)素材を使用。
ペットボトルからのリサイクル素材、ウール、植物由来の素材を使用しているようですね。
ダッシュボードは水平基調、そしてその上に載るのは”デュアル”12インチディスプレイ。
センターコンソールを廃することでウォークスルーも実現しているようですね。
シートはソファのように座り心地が良さそう。
なお、メーター周囲には写真を貼ったりでき、これもまた「リビングルーム」らしいところですね。