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新型BMW 1シリーズ発表!M135iは302馬力、0-100キロ加速はポルシェ718ケイマン並み。FFベースとなるもそのパフォーマンス、利便性は大きく向上

2019/05/27

| もちろんデザインも大幅に変更され、内外装ともBMW”最新”のデザイン言語が採用 |

BMWが待望の新型1シリーズを発表。
BMW 1シリーズは2004年登場のE87から数え、今回の新型にて3世代目に突入しています。

そして今回のモデルチェンジにてもっとも大きな変化は、駆動方式がこれまでの「FRベース」から「FFベース」へとスイッチしたこと。

この理由については色々とあるようですが、「コストの削減」が主な理由だと言われます。

ただ、ぼくとしては「駆動システムの進化(2WDであっても)によって、駆動輪が前後どちらというのはあまり大きな意味を持たなくなった」、そしてBMWのxDrive(4WDシステム)は前後フレキシブルにトルク配分ができるため、4WD化してしまえばFFやFRという考え方自体がナンセンスだと考えていて、つまりは1シリーズのFF化には非常に前向きに捉えています。

つまりぼくは、「現代の駆動システムは、駆動輪が前後どちらかであるかより重要な役割を果たす」と考えているわけです。

トルクベクタリングはこれまでの「クルマのパッケージング」が持つ重要性を引き下げた

これまではコーナリングにおいてはFRが一般に有利だとされ、ブレーキを踏んでフロントに荷重を移動させ、フロントタイヤをグリップさせながらステアリングを切り、車体を内側に傾けてアクセルを踏むことで後輪による推進力をもって「クルマを内側に向けて」速いコーナリングスピードを実現するというのがクルマの一般的な理論。

そして一方のFFだと、コーナリング中にアクセルを踏むと、前輪に引っ張られる形でクルマが直進してしまい、これが「アンダーステア(大きく外回り)」を誘発することに。※”オーバーステア”と間違えて記載していたものを修正済み

しかし現代では「トルクベクタリング」によって、FFであってもカーブ内側のタイヤのトルク(駆動力/回転)を減らし、外側のタイヤのトルクを増加させることで「無理やり」クルマを曲げることができるようになり、これが「4WD」となると効果は倍増(単純に、曲げる力が倍になる)。

よってFFや4WDではオーバーステアが出やすいというのは「昔」の話で、現代においては(一般的な腕前のドライバーだと)FFや4WDのほうがずっと速く走れるのかもしれません。

新型BMW 1シリーズはこんなクルマだ

前置きが長くなってしまいましたが、新型BMW 1シリーズについて。

新型BMW 1シリーズは見ての通りずいぶんアグレッシブなスタイルに変身し、前傾姿勢を持っていることがわかります。

2019-bmw-m135i-xdrive (2)

これに加えて「横長キドニーグリルと横長ヘッドライト」「横長デザインで、かつ車両の外にはみ出る”3Dデザイン”のテールランプ」等の効果もあり、かなりワイド、そして低く見えますね。

ボディサイズは先代1シリーズに比べて5ミリ短く(4319ミリ)、34ミリ広く(1799ミリ)、13ミリ高く(1434ミリ)。
はおホイールベースは20ミリ短縮されて2670ミリへ。

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そしてリアクォーターウインドウに採用される「ホフマイスター・キンク(リアウインドウ下端を折り返すデザイン)」もデザインが新しくなり、これは新型3シリーズと同様の意匠を持っています。

さらにドアハンドルをキャラクターラインの上に位置させたり、リフレクター含む各パーツの位置を全体的に「上に」配置することでよりハイデッキ感を演出していますが、これはX2以降顕著になっているBMWのデザイン手法。

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最近のBMWの定石として、ニューモデル発表時には「標準モデル」そして「M+数字2ケタもしくは3ケタ」のスポーツグレードが発表される傾向にあり、この青い新型1シリーズはトップレンジの「M135i xDrive」。

そしてBMWのスポーツグレードにはブラックもしくはマットシルバー(セリウム・グレー)のアクセントが与えられるのも最近の定番だと言えそうです。※新型1シリーズの場合は、ブラックというよりも、半光沢の濃いグレーに見える

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加えて新型1シリーズのキドニーグリル内側については、「ノーマルモデルがルーバー」、「スポーツグレードは立体形状」を持つようですが、これは今のところ新型1シリーズとZ4のみに見られる差別化手段。

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ブレーキシステムはMパフォーマンス製。

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リアスポイラーにはけっこうな角度(反り)が見られ、中央部には切り欠きも。

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最近のジャーマンスリー(メルセデス・ベンツ、アウディ、BMW)が好んで採用する「ハイパフォーマンスモデルの象徴」、リアバンパー脇のスリット。

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ほかモデルと共通した発光形状を持つテールランプ。

新型1シリーズのパフォーマンスは?

新型1シリーズに採用されるエンジンは当初3種類で、M135i xDriveには2リッター4気筒(302HP)が搭載に。
これは8速ATと4WDシステムが組み合わせられ、0-100キロ加速は4.8秒。
これはポルシェ718ケイマンの「4.7秒(PDK)」とタメを張る数字で、いかに新型1シリーズの性能が優れるかがわかります。

2019-bmw-m135i-xdrive (10)

なお、11月以降になりますが、M135i xDriveには「Mパフォーマンスパッケージ」の装着が可能となり、0-100キロ加速が0.1秒速くなる、とのこと。

そしてエントリーグレードの118iに採用されるのは1.5リッター3気筒で、この出力は114HP。
トランスミッションは6速MTと7速ATが選べるそうですが、日本には「マニュアル・トランスミッションの設定はない」と思われます。

ディーゼルモデル(120d xDrive)には188HPを発生する2リッター4気筒エンジンと8速AT、そして4WDが搭載されることに。

新型BMW 1シリーズのインテリアはこうなっている

なお、FF化によって大きな恩恵があったのはインテリア。
ホイールベースが20ミリ短縮されたにもかかわらず後席レッグルームは33ミリ延長され、ヘッドルームは19ミリ、エルボースペースは13ミリ拡大。
さらに荷室は20リットル拡大している、とのこと(最大1200リットル)。

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ダッシュボード自体は最近のBMWと共通するコンポーネントが与えられ、フルデジタル式メーター、そして8.8インチサイズのインフォテイメントディスプレイが備わります。

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そして今回1シリーズで新採用されたのが「新しい発光形状を持つアンビエントランプ」。
もともとBMWとは「イカリング」など光り方にもこだわってきたメーカーですが、そのBMWの面目躍如といったところですね。

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エントリーグレード「118i」の外観はこんな感じ

そしてこちらは新型1シリーズのエントリーグレード、「118i」。
シンプルながらも、やはりウェッジシェイプに起因する若々しさが感じられます。

2019-bmw-1er

キドニーグリルの内部はルーバーに、そしてフレームやドアウインドウモールはクロームに。

フロントバンパー内のインサートは「グロスブラック」が採用され、これはプレミアムカーっぽい演出だと思います。

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ルーフスポイラー、リアバンパーなどに「大人しい」デザインを採用するも、これでも十分にスポーティーな雰囲気がありますね。

2019-bmw-1er (2)

VIA:BMW

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