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今日のランボルギーニ・ウラカン。スーパーカー/スポーツカーは急にスタートはできないぞ

2017/10/07

スーパーカー/スポーツカーは一般に思われるイメージと違って急発進できない

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ウラカンを運転していて、例えばぼくが信号待ちで先頭になったとき。
信号が変わってスタートしたのち、ルームミラーを見ると後ろの車がやたら接近していて、「追突されるんじゃないか」と思った瞬間があり、ふとこれまでの経験が脳裏をフラッシュバックしたわけです。

クラッチを労るのであれば急発進はしないほうがいい

一般にスポーツカー/スーパーカーには、マニュアル・トランスミッションが採用されている場合が多く、そうでなくともマニュアル・トランスミッションを「クラッチレス化」したシングルクラッチ(セミATとも。メーカーによりeギア、F1マチック、カンビオコルサとも呼ばれ、ランボルギーニ・ガヤルド/ムルシエラゴ/アヴェンタドールやフェラーリ355/360/F430、一部マセラティ・グラントゥーリズモなどに採用)、もしくはデュアルクラッチ(最新世代のポルシェ、ランボルギーニ・ウラカン、メルセデスAMG GT系、フェラーリ458/488/カリフォルニア、BMW M4などに採用)が採用されています。

これらに共通するのは「クラッチ板がある」ということ。
クラッチはエンジンの回転をトランスミッションへと伝えたり/切り離したりするものですが、これは簡単にいうとエンジンから出力された回転軸、それを受けるトランスミッション側に取り付けられた「板」同士がガッシと噛み合うイメージ。

ただ、この「噛み合う」について、いきなりガッチリと噛み合うとエンストしたり、車がガクガクしたりするために「半クラッチ(半クラ)」があるわけですが、マニュアル・トランスミッションの場合は人間がこれを(左足で)、シングルクラッチ/デュアルクラッチであればコンピューターがこれを人に代わって行います。

そして半クラの宿命が「クラッチがすり減る」ということ。
クラッチ自体は「すり減ること」でエンジンやトランスミッションを保護しているの当然ではありますが、急発進しようとエンジン回転数を上げてクラッチを繋いだり、停止状態からドカンとアクセルを踏むと、この「クラッチ」を大きくすり減らしてしまうことになるわけですね。

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無意味な加速は行わないスポーツカー/スーパーカーオーナーも

よって、スーパーカーオーナー/スポーツカーオーナーは「いたずらにクラッチをすり減らす」行為を行うことはあまりなく、従って比較的ゆっくり車をスタートさせるオーナーさんが多い、と認識しています。

加えてスポーツカーやスーパーカーは「そもそも速い」ものなので、別に信号ダッシュでそのパフォーマンスをひけらかす必要はなく、「いざとなれば誰にも負けない」という心の余裕もオーナーさんにはあると思われ、そのために「パーツを消耗させてまで無意味な加速をひけらかさない」のかもしれません。

加えて先日の記事のように、マニュアル・トランスミッション搭載の場合「クラッチが重いと」そう簡単に車を発進させることができないということもあり、スーパーカー/スポーツカーのダッシュは(負けられない場合を除き、平時では)意外とゆっくりの場合が多いようです。※ただし有事には怒涛の加速を見せるのがスーパーカー/スポーツカー

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それでも人々はスーパーカー/スポーツカーは「ぶっとばすもの」と考えている

しかしながら、多くの人は「スポーツカー/スーパーカーは無意味にぶっとばす」という認識があると思われ、そしてそれを期待している向きがあるのかもしれません。

よって、信号が変わって発進した時、先行するスポーツカー/スーパーカーに遅れを取るまいと(ついてゆこうと)アクセルを踏み込む車がありますが、しかし実際にスポーツカー/スーパーカーが予期したほど加速しない場合、「追突しそうになる」わけですね。

加えて、シングルクラッチやマニュアル・トランスミッション搭載のスポーツカー/スーパーカーだと「シフトアップ」のために「加速に一息」が入り、しかし後続車がATの場合はそれがなく、その「一瞬」が事故につながる可能性も。

以前に、「前を走るパガーニ・ゾンダを撮影しようと接近しすぎて」パガーニ・ゾンダに追突してしまった一般車が報じられましたが、これは上記のような理由が背景にあるのでは、とも思います。

さらには、スポーツカー/スーパーカーは強力なブレーキを搭載しているので、(車間距離を詰めていると)スポーツカー/スーパーカーが減速を開始したのを認識してからブレーキを踏んだのでは一般車のブレーキングは間に合わない場合が多く、これも追突の一つの原因だと言えそうです。

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