| 初代911に忠実なデザインへと先祖返りした”三代目”ポルシェ911 |
クラシックポルシェのレストア&カスタム(レストモッド)を行うジンガー・ビークル・デザイン(Singer Vehicle Design)が記念すべき「100台目の」ポルシェ911をリリース。
納車されるのはアラバマ在住のオーナーだそうですが、納車前にジェイ・レノ・ガレージへと登場しています。
ベースは964世代の911ですが、二世代遡って901っぽいルックスへと変更されています。
964世代の軽量ボディに390馬力エンジン
エンジンは4リッター・フラットシックス(もちろん空冷)で出力は390馬力。
これを「完全に分解した」964のボディに詰め込むことになりますが、再度組み上げる段階でドアはカーボンファイバー製に(ロールセンター最適化のため)変更され、サスペンションはオーリンズ製に、そしてブレーキシステムは993世代の911ターボのものへと換装。
ボディカラーはルナ・シルバーで、これは「ちょっとパールの入った」上品な色味のように見えますね。
エンジンフードは「ダックテール」、そしてテールパイプはセンター二本出し(けっこう突き出ている)。
ホイールはクラシカルなフックス風デザインを持っており、オリジナル要素を付加するよりも、強く初代911を意識していることがわかります。
インテリアカラーは「ワイルドベリー」。
シートそのものはレカロ製で、ジンガー・ビークル・デザイン得意の「編み込みレザー」が採用され、通気性確保のための「アイレット」も。
ダッシュボードやドアのアッパー部分はブラック。
オーディオ部分もレトロな仕上げで、ダッシュボードのトリムにも編み込みレザーが用いられていますね(ジンガーのロゴも装着済み)。
そしてクラシカルな雰囲気に比して、助手席のフットレストはかなりスパルタンな雰囲気。
なお、ロアフェンダーに見えているキャップは何なのか不明です(給油口は前にある)。
ホーンリング、ホーンボタンにもジンガーならではのこだわりが見え、ペダルもオリジナルデザインを持っていますね。
給油口はセンターに移動。
この給油口はFIAの定める基準を満たしている、とのこと。
フロントトランク内はステッチの入ったレザーでカバーされますが、「パープル」と選ぶというセンスには恐れ入ります。
ちなみにジンガー・ビークル・デザインがポルシェのレストモッドを始めたのは2008年。
つまり10年かけて100台を送り出したということになりますが、現在残っている受注は「130台」。
これまでの計算を当てはめると、この130台を消化するのに13年かかり、今から注文してもクルマが手元に届くのは13年後ということになりますね。
ただ、ジンガーも業容を拡大しているはずで、1台あたりにかかる時間も短縮されてきているとは思われるので、この「13年」ももうちょっとは短くなるのかもしれません。
それでは動画を見てみよう
こちらが記念すべき、ジンガー”100台目”のポルシェ911を紹介する、「Singer's 100th Porsche 911 Restoration - Jay Leno's Garage」。