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ピニンファリーナの市販車第一号、「PF0」の正式名称は創業者の名をとって”バッティスタ”に

2018/12/11

ピニンファリーナ創業者の夢が90年越しに実現する

ピニンファリーナはしばらく前からブランド初の市販車としてハイパーエレクトリックカー「PF0」のティーザーキャンペーンを行っていますが、今回はそのヴェールをかけた状態の画像、そしてその名称が「Battista(バッティスタ)」となることを公開しています。
この「バッティスタ」ことPF0についてはスタイリング含めて謎が多く、その姿を見るには2019年3月のジュネーブ・モーターショーまで待つ必要があるのかもしれません(すでにVIPに対しては公開済み)。

ピニンファリーナはこんな会社

ピニンファリーナはイタリアのデザインカンパニー&カロッツェリアで、これまでに多くのフェラーリをデザイン。
かのケン・オクヤマ氏もピニンファリーナに在籍し、「エンツォ・フェラーリ」のデザインを担当したことがよく知られます。

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その「名門カロッツェリア」ですが、多くの自動車メーカーがそのデザインをインハウス化するにあたり仕事が激減し、同じくイタリアのデザインハウス「ベルトーネ」同様に経営危機に陥ることに。
ただ、「フェラーリのデザインを行ってきた」という肩書が役に立ったのか倒産寸前でインドのマヒンドラに救済されることとなっています(一方ベルトーネは買い手が見つからずに消滅)。

フェラーリのピニンファリーナに対する圧力はかなり厳しく、それは価格交渉にまで及んだとされますが、それでも「フェラーリを手がけている」という付加価値は図りしれず、世界中の富豪からフェラーリのカスタムを依頼されたり、最後の最後にこうやって「買い手がついた」ところを見るに、「結果的に良かった」のでしょうね。

マヒンドラ買収後、ピニンファリーナは「自動車事業を始める」として市販車部門である”アウトモビリ・ピニンファリーナ”を設立し、その第一号として企画されたのが今回「バッティスタ」として公開された「PF0」。

なお、ピニンファリーナはこのPF0の後にも高級EVをいくつか発売する計画を持っている、と報じられています。

2020年はピニンファリーナの創業90周年

「ピニンファリーナ」は1930年にバッティスタ・“ピニン”・ファリーナ氏が創業したデザインハウス。
その後身内を挟んで息子のセルジオ・ピニンファリーナ氏が1961年に引き継ぎ、そしてその息子のパウロ・ピニンファリーナ氏がさらにその後継者ということになりますが、もともと一家の名字は「ファリーナ」。
設立者のバッティスタ・ファリーナ氏が11人兄弟の10番目ということで、生まれ故郷であるピエモンテ地方の方言で「小さい/子供」を意味する「ピニン」をつけて「ピニンファリーナ」と呼ばれたのがピニンファリーナという名称の由来だそう(後に姓を正式に”ピニンファリーナ”へと改名)。

そして創業者であるバッティスタ・“ピニン”・ファリーナ氏の夢は「自身の名(ピニンファリーナ)を冠した市販車を発売したい」。
時は流れてその孫が今回その夢を実現することになり、そのクルマの名が「ピニンファリーナ・バッティスタ」ということになりますが、すでに他界しているとはいえ、これに勝る喜びはないだろう、というのは想像に難くありません。

今回の「バッティスタ」については1900馬力、0-100キロ加速2秒以下と伝えられていますが、つい先日、ピニンファリーナとリマックとの提携が発表され、よってこのバッティスタはリマックC_Twoの技術や基本構造を使用する、と考えて間違いなさそう(スペック的にもリマックC_Twoと一致している)。

https://intensive911.com/?p=164521

デザイン的には「横一直線のヘッドライト/テールランプ」を持ち、全体的なデザインモチーフは過去にピニンファリーナが手がけた1947年のチシタリア(Cisitalia)202、1970年の512Sモデューロ(Modulo)、2008年のシンテシー(Sintesi)の3台から。

https://intensive911.com/?p=162343

インテリアについてはシンプルかつ先進的なインターフェースが公開されており、内外装ともにシンプルかつクリーンな印象を持つクルマとなりそうです。

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