4WDなのに前輪が浮くとは
ドラッグレース専門ユーチューバー、「DrugTimes」氏がランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ(スーパーヴェローチェ・イオタ)がゼロヨンにてタイムアタックを行う様子を公開。
アヴェンタドールSVJは「市販車におけるニュルブルクリンク最速タイム」、6:44.97を記録し900台限定に華々しくデビューしたことが記憶に新しく、最近ではそのオープンモデル「アヴェンタドールSVJロードスター」も発表されていますね。
エンジンは自然吸気6.5リッターV12、出力は770馬力、駆動方式は4WD。
そしてそのパフォーマンスたるや凄まじく、0-100キロ加速は2.8秒、最高速度は340km/hというスペックを誇ります。
アヴェンタドールのボディは強固な「カーボンモノコック」
そして今回の動画ですが、なんとそのスタートにおいてアヴェンタドールSVJは「ウィリー」。
つまりあまりのパワーに前輪が浮いているということですが、これは同時に「前輪が浮くほどボディが頑強」ということも意味している、と思います。
自動車の車体というのは思ったほど強くはなく、たとえば一箇所をジャッキアップしたとしても車体が「しなって」他の車輪が浮くことは稀ですが、ごく一部のスポーツカー(たとえばポルシェ)だと、たとえば左後輪をちょっとジャッキアップすると、一緒に左の前輪も浮いてしまうほど(普通のクルマはそこまで端的に浮かない)。
よって、ウィリーするのはよほどフロントが持ち上がるか(ワイルド・スピード初回作のラストランのときみたいに)、よほどボディ剛性が高いかということになりますが、動画を見ると「そこまでフロントが持ち上がっていない」ので、アヴェンタドールSVJはとんでもなくシャシーが強固ということになります(そしてサスペンションのストロークが非常に短い)。
前輪が浮かなければもっと速く走れそう
アヴェンタドールSVJは4WDなのでそのパワーを4輪で分担することになりますが、それでも一番上の画像のように前輪が浮いており、とにかく後輪にかかるトルクが強大だということですね。
ちなみにこちらはアヴェンタドールSVJのエンジンルーム。
リアフードはおそらく軽量化のため「開閉式」ではなく「取り外し式」。
固定自体はエアロキャッチ(クイックリリース)で行いますが、サイズが大きいので取り外しには2名が必要となってきます。
なお、今回計測した数字だと0-100キロ加速は2.81秒、0-160キロ加速は6.05秒、ゼロヨンタイムは10.59秒(終速は216.7km/h)。
公称値だと0-100キロ加速は2.8秒ですが、フロントタイヤが「浮かなければ」もっと速いタイムが出ていたのは間違いなさそうです。
ちなみにローンチコントロールは「コルサ」モードから「スラスト(Thrust)」を選択するようですが(ぼくは使ったことがないので、ウラカンではどうローンチコントロールを作動させるのかわからない)、この「スラスト」は「突撃」や「推進」という意味で、戦闘機のバーナーも「スラスター」。
ランボルギーニは以前より戦闘機をイメージしており、ちょうどイタリア空軍とのコラボレーションを行った時期にこの「スラストモード」がガヤルドに搭載されたことを考えると、この”スラスト”は戦闘機由来のネーミングだと考えたほうがいいのかもしれません。
VIA: DragTimes - Youtube