| フェラーリF12tdfの価格はなかなか下がらない |
ドイツのエキゾチックカーディーラー、Hollman InternationalにてフェラーリF12 tdfが販売中。
フェラーリF12 tdfは799台のみの限定、5230万円で2105年に発売されたクルマ。
F12をベースとしており、「究極のロードカー」として生を受けています。
なお、「tdf」は「ツール・ド・フランス」の略で、これは自転車レースではなく1950年代〜1960年代に開催された自動車レースの名称。
フェラーリはこのレースに250GTOにて参戦して勝利を収めますが、優勝するとこの「ツール・ド・フランス」の名称を使用できる権利が得られるようになるのが当時の習慣だったようです。
フェラーリF12tdfは当時「フェラーリ史上最速」のクルマだった
フェラーリF12 tdfのエンジンは6.3リッターV12、トランスミッションは7速DCTとベースモデルと同じではあるものの、出力は780馬力へ、そしてギア比は6%クロスされ、その上でシフトアップ時は30%、シフトダウン時には40%もその速度が向上。
なお車体重量は110キロも軽量化され、0−100キロ加速は2.9秒へ。
このフェラーリF12tdfのボディカラーはRosso Fuoccoで、濃いめのレッドに深いメタリックが特徴。
外装には相当数のオプションが装着され、カーボンファイバーヘッドライト、チタン製エキゾースト、断熱ウインドウスクリーン、20インチ鍛造ホイール、フロントリフティングシステム等。
なお、フェラーリF12tdfあたりからフェラーリの限定モデルの販売方法が変わってきたんじゃないかと考えていて、たとえばそれまでのフェラーリは「スペチアーレの所有経験や、現在の保有台数、クラシックフェラーリの保有状況」など”台数”が購入条件となっていたと認識しています。
ですがF12tdfからは、そういった「保有台数」よりも「ネット上でのその人の価値」が重視され始めたように思われ、それまでフェラーリを購入したことがなくても「フェラーリが認めた人であれば」購入できるよう変化してきた模様。
加えてフェラーリから、そういった「フェラーリの限定モデルに乗って欲しい」潜在顧客へと(購入を)アプローチするケースが出てきたのもこの頃。
そして、そういった人々がフェラーリを購入するとなると、フェラーリのヘリテージよりも、(いい意味で自己顕示欲が強いので)「自分仕様」を重要視する傾向が見られ、よってボディカラーも「レッド」以外の、さらにこれまでのフェラーリに見られなかったようなボディカラーが増えてきたのもこの頃なんじゃないかと考えています。
インテリアはさらに特別感満載
そしてこちらはインテリアですが、なんとシートは「左右別カラー」。
ジャスティン・ビーバーのフェラーリ458、そしてアメリカへのフェラーリ導入60周年記念限定モデル「F60アメリカ」はこういった左右色違いのシートを持っていたものの、そのほかのフェラーリで左右シートのカラーが違う個体を見るのは初めて。
そしてインテリアはレッドとブラックで統一され、バルクヘッドやネット、シートベルトなども慎重にカラーを選択しているようですね。
内装の素材はほとんどがアルカンターラとカーボンファイバー。
フェラーリはダッシュボードの上と下を別々に、そしてセンターコンソールやバルクヘッド、シートベルト、カーペットのカラーなど、細かいパーツのカラーを自由に選べますが、この個体は「レッドとブラック」の二色ながらも、「どの部分をレッドに」「どの部分をブラックに」という選択にセンスが光ります。
もちろん刺繍やステッチのカラーも選択できますが、レッドにはブラック、ブラックにはレッドというコントラストステッチをチョイス。
ルーフライナーもレッドとブラックですね。
とにかくカスタム満載といった感じのフェラーリF12tdfですが、販売価格は約1億円。
なお走行距離はわずか650キロ、とのこと。