| ここまでの高額落札はだれも予想していなかった |
先日、スイスにて開催された「赤道ギニアの副大統領から押収した25台のスーパーカー」オークション。
予想では合計で15億円ほどの落札金額になるのではと言われていたものの、フタを開けてみると、なんと「合計29億円」というびっくり金額に。
そして、その中でもっとも高額な9億円という価格で落札されたのがこの「ランボルギーニ・ヴェネーノ・ロードスター」(開始価格は約5億円)。
ヴェネーノ・ロードスターは全世界で9台のみの限定生産というレアカーではあるものの、さすがにこの9億円というのはランボルギーニにとっても「史上最高額」であり、新たな記録が生まれた、ということになりますね。
不利な要素を覆しての「記録更新」
ランボルギーニ・ヴェネーノ・ロードスターは2014年に発表された限定モデルで、ベースはアヴェンタドール・ロードスター。
エンジンはアヴェンタドールと同じ6.5リッターV12を採用し、しかし出力は750馬力へ。
新車価格は約4億円と言われますが、今回の落札価格はこの「倍」を超え、最近発表されたばかりのランボルギーニ”初”となるハイブリッドカー、シアンFKP-37の2億7000万円の3倍以上。
なお、ヴェネーノ・ロードスターは9台それぞれが異なるボディカラーを持つとされ、そしてこのクリーム色のヴェネーノ・ロードスターは「不正をはたらいた」赤道ギニアのヌゲマオビアンマンゲ副大統領が所有していたものだということが幅広く知られ、容易に特定が可能。
よって価格が上がりにくいのではという予測もあったようですが、ヴェネーノ・ロードスターの希少性はそういったネガティブ要素をすっかりひっくり返してしまったということになりますね。
そしてこのヴェネーノ・ロードスターについて、走行距離はわずか325kmという良好なコンディションで、リアホイールの一つに傷がある以外は「ほぼ新車」。
ボディには「サンタアガタ・ボロネーゼ(ランボルギーニの本社所在地)で作られた」ことを示すプレート。
微妙にトーンを変えたアイボリー。
なお、このカラーはドイツでは「タクシー」のカラーでもあり、その意味でも「あまり値が上がらないんじゃないか」と言われていたようです。
ホイールはランボルギーニにしては大変に珍しい「ポリッシュ」。
カーボン製のエアロカバーが装着されています。
エンジンルーム内にはエンジン周辺の「カバー」がなく、ここはアヴェンタドールと異なるところ。
インテリアは「新車」といっても差し支えないレベルですね。
パドルやステアリングホイールのスポーク、センターコンソール、ダッシュボードなど、内装の多くがカーボン製。
センターコンソールにはイタリアントリコローレのフリップつきスイッチ。
このあたりの配置もアヴェンタドールと異なりますね。
シートにもイタリアントリコローレの刺繍とランボルギーニ・クレスト(エンブレム)。
バルクヘッド、フェアリングもカーボン製です。
9台のうち7番目のヴェネーノであることを示すシリアルプレート。
左側(運転席側)のAピラー付近に接地されるものですね。
サイドシルにも「VENENO」の文字。
このランボルギーニ・ヴェネーノのほかだと、ケーニグセグOne:1が5億円、ブガッティ・ヴェイロンは1億4000万円(これはけっこう安い)、アストンマーティンOne-77が1億7000万円、ラ・フェラーリが2億3000万円で落札された、とのこと。
VIA: Bonhams