| 昔のピニンファリーナによるフェラーリが持つデザイン的完成度は現代の技術をも寄せ付けない |
最近ではすっかりおなじみになったカーデザイナー兼ユーチューバー、スケッチモンキー氏。
これまでにも過去のクルマや現行車などを「もしも自分がそのデザイナーだったらこうする」というレンダリングを作成して公開していますが、今回手を付けたのはフェラーリ・デイトナ。
デイトナはもはや伝説級のクラシックフェラーリとも言えるクルマで、それだけに「禁断の果実に手を付けたな」という印象も。
フェラーリ・デイトナはこういったクルマ
フェラーリ・デイトナ(365GTB/4)は1968年に275GTB/4の後継としてパリ・サロンにて登場。
デザインはピニンファリーナ、エンジンは4.4リッターV12(キャブレターはウェバー製)、トランスアクスルレイアウトを採用するFRです。
幅広く知られる「デイトナ」の名称について、実は「本名(公式名称)」ではなく、1967年のレース「デイトナ24時間」にてスポーツプロトタイプ330P4、412Pが1-3位を独占したことからメディアがそう呼びはじめたニックネームで、フェラーリによると「非公式」な名称としながらも、その愛称を認めてはいるようですね。
参考までに、GT-R「ゴジラ」も、その圧倒的な戦闘力からオーストラリアのカーメディアがそう呼んだことが始まりだといい、フォードGT40も「車高が40インチ」だったことからそう報道されるようになったり、ルーフ「イエローバード」もやはりメディアが呼び始めたことがきっかけ。
話をデイトナに戻すと、フェラーリによれば、365GTB/4デイトナは「フィアットがフェラーリのロードカー生産を支配し始めた1969年より前に発売された最後のロードカー」。
アメリカ市場を重視したモデルであり、そのためのデザインを持つフェラーリだとし、そのスペックは下記の通り。
全長:4425ミリ 全幅:1760ミリ 全高:1245ミリ 車重:1200キロ エンジン:4.4リッターV12 出力:352馬力 フレーム:スチール製チューブラー サスペンション:前後ダブルウィッシュボーン トランスミッション:5速MT 最高速度:時速280キロ |
現代版フェラーリ・デイトナはこんな感じ?
そして今回スケッチモンキー氏が公開した「オレの考えた現代版デイトナ」を見てみましょう。
元となるデイトナはこちら。
そしてデイトナを構成するエレメントを抽出。
フロントグリルを現代風に、そしてフロントフェンダーサイドにエアアウトレットを設け、ウインドウモールなどメッキパーツをブラックに。
リアフェンダーもワイド化されていますね。
ホイールやブレーキキャリパーも現代っぽいデザインそしてサイズに改められています。
最終的な仕上げをしたところ。
599フィオラノ、612スカリエッティといった、フロントにV12エンジンを搭載するフェラーリの特徴も反映されているようですね。
比較するとこう。
スケッチモンキー氏はこれまでにも優れたデザインを多く公開していますが、「さすがにオリジナルのデイトナを超えるのは困難」であったのかもしれません。
VIA: TheSketchMonkey