| 世界限定100台、しかし価格についてはアナウンスなし |
SSC(シェルビー・スーパーカーズ)ノースアメリカが以前よりティーザーキャンペーンを行っていたハイパーカー、「トゥアタラ」をついに発売開始しオフィシャル画像を公開。
これまでにもプロトタイプが公表されていたものの、今回の「市販モデル」はワイパーなどが取り付けられ、合法的に登録が可能な状態となっています。
そしてこのトゥアタラ最大のトピックは「1750馬力(エタノール使用時。ガソリンだと1350馬力)」という途方も無いパワー。
搭載されるエンジンは5.9リッターV8ツインターボ、トランスミッションはロボタイズドMT(7速)、そして重量は1247kgなのでパワーウエイトレシオはケーニグセグOne:1を軽く超えて”0.7”へ。
SSCは「トゥアタラ」にて世界最速に挑戦
なお、「トゥアタラ」とはオーストラリア固有のムカシトカゲに由来するもので、その背中のトゲと車のリアウイング形状が似ていることから命名された、とのこと。
さらにこのムカシトカゲは「進化の速度が最も早い種」だとも言われます。
そしてSSCノースアメリカはこのトゥアタラにて「世界最速記録」を狙うと明言し、さらには時速300マイルつまり時速483キロをも超えてみせると豪語しており、これは現在までの「ギネス」記録上の最速であるケーニグセグ・アゲーラRSの時速446キロを軽く超えてみせるということですね。
ケーニグセグが「市販車最速」としてギネス認定。時速446キロにてブガッティ・ヴェイロンを下す
ちなみに「ギネス」記録に認定されていないものの、ブガッティは「シロン・スーパースポーツ300+」にて時速490キロを記録していて、世界最速に対するハードルを引き揚げたのもまた事実。
SSCトゥアタラは時速447キロを出しさえすれば「ギネス最速」の認定は取れるものの、ブガッティの「490km/h」の記録が広く認知されているため、人々が「447km/hでは満足しない」のは間違いなさそう。
ブガッティ・シロンSS300+は「無冠の帝王」?時速490km/hはギネスに認定されず最速王はアゲーラRSのまま。さらにケーニグセグは「ジェスコのハイスピード版で応戦する」
ただ、SSCは2007年に「アルティメット・エアロ」にてブガッティ・ヴェイロンを超える時速417キロを記録して当時の「世界最速記録」を樹立していて、最高速更新の実績があるだけに今後のチャレンジには期待がかかりますね。(2010年にはブガッティが”ヴェイロン・スーパースポーツ”にてさらにこの記録を更新)。
なお、その後SSCはアルティメット・エアロのエンジンを1287馬力にまで強化(6・3リッターV8ツインターボ)した2010年モデルを発表し、その直後の2010年9月に「トゥアタラ」を発売する、と公表。
この時はトゥアタラのモックアップまで公開されて2012年に発売されるとされながらも計画はそのまま立ち消えとなり、しかし今回ようやくそれが実現する、ということになります(ここまで計画が先送りになった理由はわからない)。
このトゥアタラは100台のみの限定モデルとなり、しかし今のところ価格は不明。
2013年には「1億5000万円」とアナウンスされていたものの、今ではそこから大きく事情が変わったとも思われ、2億円を超える価格となっても仕方がないのかもしれません。
リアウイングは可変式のようですが、そのサイズはかなり小さく、「これで大丈夫か」と思うことも。
ただしエアロダイナミクスについては相当な注意が払われているとも報じられており、アンダーボディのフラット化はじめグラウンドエフェクト対策も行われているとされています。
そしてこの「羽根」のようなものがトゥアタラという車名の由来。
こちらはエンジンルーム。
すでにエンジン単体の画像も公開されていますが、エンジンの後ろにあるサスペンションは何なのか不明。
エンジンの振動を吸収するためだとするとスプリングは不要だと思われ、まさに「謎」でもありますね(リアサスペンションはダブルウイッシュボーンを採用していて、別にショックアブソーバーがある)。
SSCトゥアタラのインテリアはこうなっている
そしてこちらはSSCトゥアタラのインテリア。
最近のハイパーカーらしくプレミアムオーディオやタッチスクリーン式インフォテイメントシステムを採用しており、もちろんエアコンやパワーシート、チルト/テレスコピックステアリングホイールも標準装備。
なお、SSCトゥアタラの内外装についてはちょっと前にスーパーカーブロンディさんが動画にてレビューを公開しています。