| 自宅に専用充電器を設置できる環境になければ、「充電難民」となるのは目に見えている |
ただし航続可能距離については言及しておらず、バッテリー容量はさほど問題ではないようだ
さて、自身にとって初のEVとなるポルシェ・タイカンを購入した人気ユーチューバー、Shmee150氏。
今回はEVを日常的に乗ることがどれほど大変なのかという動画を公開しています。
充電インフラはまだまだ不十分
Shmee150氏によれば、EVに乗り続けることは「嫌な気分になる」。
同氏が住む英国において、現在充電スタンドが非常に速い速度にて建設されているものの、それ以上にEVの普及速度が速いため、「充電スタンドの空き状況が一向に改善されない」。
さらに皮肉なこととしては、ロンドン市内には充電ポイント(急速充電)が少なく、そのため「充電するため、ほかに用事がないのにロンドン郊外まで行かなくてはならない」そうですが、ロンドン市内に充電器が少ないのは「土地が少なく、かつ地価も高いため、充電スタンドを設置することが難しい」からだと思われます。
もちろんこういった状況は「渋滞を引き起こし、無意味にタイヤやブレーキを消耗し、さらに時間や電力も浪費する」ことになり、エコとはいい難い行為ということに(Shmee150氏の責任ではない)。
しかも充電インフラの信頼性が低い
そしてようやく充電器を見つけると、こんな感じで「アウト・オブ・オーダー(故障中)」。
アプリにはこういった「故障中」は表示されておらず、Shmee150氏は「4台あるはず」の充電器を目指してこの充電ポイントに向かったそうですが、実際に稼働している充電器はわずか2台のみで、その2台の充電器にアクセスするために何台かが列をつくっており、この状況で充電しようとすると、もちろんこの列に並んで無駄な時間を過ごさなければなりません。
その後ようやく自分の順番がやってきて充電を試みるも、何度も接続されて思うように充電ができず。
やむなくほかの充電ポイントを探して移動し、そこでも充電を試みたものの、原因不明のエラーによって充電不可能となってしまい、結局は相当に無駄な時間と電力を使ってしまったということになります。
こういった状況について、Shmee150氏は「自身の忍耐力が試されている」と述べていますが、家庭にて充電できる環境がない限り、多くの場合においてこれが「EVオーナーの実情」なのかもしれませんね。
まだまだこの状況は改善されないのかもしれない
なお、こういった状況は日本でも発生していて、EVを購入する人々は多くの場合、都市部に住む高所得層ですが、都市部だと「マンション住み」比率が非常に高いので自宅に自分専用充電器を設置できず、やむなく外で充電することに。
しかし都市部は土地代が高いので充電スペースを多数設置することは難しく、そこで「充電難民」が発生してしまうわけですね。
一方、地方だと地価が安く充電器を設置することが(イニシャルコストだけを見ると)容易ではありますが、住んでいる人の数が少ないので充電スタンドの利用頻度が少なく、よって(運営側としては)ランニングコストをペイできない可能性も。
こういった感じで、EVは乗る側にとっても、インフラを提供する側にとってもまだまだ解決せねばならない問題が山積しているということになり、さらには今回動画にて語られる「原因不明のエラー」のように、自動車メーカーにとっての課題も存在すると考えられます(これは自動車メーカー単独の責任ではなく、いわゆる充電器との”相性”だとは思われる)。
Shmee150氏が「EV(ポルシェ・タイカン)に乗る苦痛」を語る動画はこちら
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参照:Shmee150