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中国のEVメーカーは現在300社、さすがに中国政府も「多すぎ」と語る。しかし半年前には「400社」が存在し、6ヶ月で100社も倒産

2021/09/17

中国のEVメーカーは現在300社、さすがに中国政府も「多すぎ」と語る。しかし半年前には「400社」が存在し、6ヶ月で100社も倒産

| 中国の「起業ブーム」「流行に乗る勢い」は凄まじい |

それにしても、よく起業のための資金をかき集めることができるものだ

さて、中国は「EV生産台数世界No.1」を目指しており、国策としても電気自動車の普及を進めていますが、そのEVを作るメーカーはなんと300社も存在する模様。

ただ、今年4月の報道では「400社」あるということだったので、半年もたたないうちに「100社も減ってしまった」ということになりますね。

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中国政府「EVメーカー多すぎ」

そしてこの「300社もEVメーカーが存在する」状況につき、中国の工業・情報技術相は「あまりに多すぎる」と指摘。

さらに「ほとんどの企業が小規模で、散在している」と述べ、「市場の役割を十分に活用すべきであり、市場の集中度をさらに高めるために、EV分野での合併や再編の努力を奨励する」というコメントを発しています。

実際のところ、中国政府は、主要な生産拠点に資源を集中させながら、過剰生産能力を抑制するための対策を立案しているといい、さらに政府は業界の最低生産能力稼働率を設定する可能性が報じられ、この要件を満たさない省は、余剰生産能力が利用可能になるまで新規プロジェクトを承認することができない、とも。

どうしてこんなことに?

そこで気になるのが、なぜ「300も400もEVメーカーが誕生するのか」ということですが、中国では何かが流行ると一瞬で皆が同じ方向を向くことがあり、ちょっと前だと「シェアバイク(自転車)」がそんな感じだったのかもしれません。

ちょっとシェアバイクが流行ると、猫も杓子もシェアバイクを作り始め、しかも市場規模を全く考えずに作りまくるので、結果的に「自転車が余りまくって」誰も乗らないうちに山のように積まれて廃棄されたりしたのは記憶に新しいところ。

さらに中国では投資ブームとなって久しく、誰もが投資先を探しているので、その会社の経営者が「もっともらしいことを言って」投資家から資金を引き出すことは難しくはなく、これまでにも「資金を調達し、事業を開始したものの、黒字化しないままに倒産した」会社が星の数ほどもあるわけですね。

よって、中国政府としては、数百ものEVメーカーが「市場規模を考慮せずに」EVを生産するだけ生産し、しかし売れずに廃棄されたりといった事態を懸念しているのだと思われ(すでにそうなりつつあるとも言われる)、そうならないように介入を検討しているのだと思われます。

なお、こういった「政府が私企業の活動に介入する」ことは日本だと考えづらく、しかし欧米はじめ中国では比較的「よくある」ケースでもあり、最近問題となったアリババも政府が介入した例のひとつ。

参考までに、中国政府は2020年までの5年間に、消費者の環境対応車購入を促進するため、約330億元(51億ドル)の補助金を支給しており、多くの省庁は電気自動車メーカーの施設設立を促進するために、手厚い減税などの優遇措置を講じていますが、これもまた「EVメーカー起業」を加速化させた要因なのかもしれません(江蘇省を例にあげると、約30社のEVメーカーが立ち上げられ、その多くはすでに倒産している、とのこと)。

後数年も経たないうちには中国における自動車メーカー、EVメーカーの勢力図が明確になるかと思われますが、春秋戦国時代やその前の時代、それらを経て中華統一がなされる段階を見ているかのようでもありますね。

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参照:Auto News

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