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中国からケン・オクヤマ氏デザイン監修のEV「アイウェイズU6ion」登場!新興EVメーカーの武器は「デザイナーズ電気自動車」?

2020/03/11

| デザイン的ハイライトはスポーツカー風のフロントバンパー、筋肉質なフェンダー |

さて、中国のEVスタートアップ、Aiways(アイウェイズ/愛馳)がジュネーブ・モーターショーにて新型エレクトリックSUV、「U6ion」を展示する、と発表。
現時点でこのU6ionの詳細は明かされていないものの、おそらくはすでに堂宇者から発表済みの「U5」同様と思われます。
ちなみにこのU5(下の画像)はアルミとスチールとの複合プラットフォーム、MAS=More Adaptable Structureを採用するピュアEV。
バッテリー容量は65kWh、一回の充電あたり走行可能距離は460キロ、出力は190PSA、現地での価格は20万元(約370万円くらい)。
すでに2019年に発売済みで、およそ2万台以上が出荷されている、と報じられています。

aiways-leading-china-eu-charge-1

デザインディレクションはケン・オクヤマ氏

なお、ここで特筆すべきは、このアイウェイズはデザイン監修として、前ピニンファリーナのデザイナーにしてエンツォフェラーリをデザインした奥山清行(ケン・オクヤマ)氏を起用したこと。
実際のデザイナーは中国人となるものの、デザインの方向性を決めるのはケン・オクヤマ氏だとされ、アイウェイズによるとU6ionのデザイン的ハイライトはスローピングルーフ、筋肉質なフェンダー、モータースポーツにインスパイアされたバンパー、Lシェイプヘッドライト/テールランプなど。

このU6ionはU5の「クーペ版」ということになりそうですが、アグレッシブな前後バンパーやサイドステップ、緩やかな傾斜を持つルーフやリアウインドウ、高いリアデッキなど「スポーツカー的」。

おそらくはU5に比較して若い顧客を取り込もうということなのでしょうね。

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アイウェイズとはどんな会社?

アイウェイズは上述のとおり中国の電気自動車製造会社。
現在中国では「EVブーム」が起きており、どんどんEVスタートアップが登場しているという印象もありますが、中国政府はこういった「EVバブル」を抑える傾向にあり、一定の販売台数を達成できないであろうメーカーには工場建設を認めず、そしてEV製造業としての免許も与えない方針を貫いています。

中国はなにかと「バブル」に浮かれているというイメージがあるものの、実際のところ中国政府はかなり慎重にこのバブルを抑え込んでいて、緩やかに介在が成長する仕組みを作ろうとしているようですね。

なお、中国市場は基本的に「テクノロジー好き」ということもあって他の国のようにEVに抵抗はなく、「ガソリンエンジンでないと」というこだわりもサッパリ無い模様。
そもそもガソリン車の歴史が浅く、バイクも基本的に(都市部では)電動なので、電気自動車が受け入れられやすいというか、むしろガソリン車よりも電気自動車の方を好む傾向も。

よって中国はEVが普及しやすい土壌があるわけですが、そこでテスラはじめメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンなどが中国でなんとかEVを売ろうという姿勢も見られ、これらメジャーメーカーと中国のスタートアップとがしのぎを削る状況が出来ているとも考えられます。

そしてスタートアップはメジャーメーカーに対して知名度で劣る部分があり、それを補うのが有名デザイナーの起用。
アイウェイズのケン・オクヤマしかり、ほかにはピニンファリーナやジウジアーロを起用する中国EVメーカーもあり、各社がそれぞれの戦略をもってこの戦いに臨んでいるのでしょうね。

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