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ランチアがついに「デルタ」の復活を115周年の折に明言!「誰もが待ち望むデルタの復活を行わないわけにはゆかない。エキサイティングなクルマで、EVとして蘇る」

2021/10/16

次世代ランチア・デルタHFインテグラーレのレンダリング

| もちろん、誰もが望むのは初代デルタであって、2代目や3代目ではないはずだ |

問題は「新型デルタは、いつ、どんなスペックで登場するか」

さて、かねてより復活のウワサが絶えなかったランチア・デルタですが、今回ついに正式に「デルタ復活」の発表がなされています。※画像はスウェーデン在住のデザイナー、Sebastiano Ciarcià氏が独自に考えた「ランチア・デルタHFインテグラーレ」

これはランチアCEO、ルカ・ナポリターノ氏がカーメディアに対して語ったもので、新型デルタについては「エキサイティングなクルマであり、進歩とテクノロジーのマニフェスト、そしてもちろん電気自動車です」 とコメント。※画像はアーティストによるレンダリング

ただし現時点ではプロトタイプなどが目撃されておらず、よって創立115周年を迎える11月27日にその姿を(試作車であっても)見ることは難しいのかもしれません。

「デルタを将来の計画から外すことはできない」

そしてルカ・ナポリターノCEOは「誰もがデルタの復活を望んでおり、デルタを将来の我が社の計画から除外することはできない」とも。

実際のところ、ランチアの親会社であるステランティスは、傘下にある有力ブランド(もちろんランチアもここに含まれる)について将来の可能性を模索したいという方向性を示しており、そのため各ブランドには、それぞれのブランドの価値を証明するため、最低10年間は猶予を与え、かつ投資を行なう計画を提示しています。

そして各ブランドに対しても「コアモデルの開発を支援する」とともに、ブランドプロミス、顧客、ターゲット、ブランドコミュニケーションを明確するための活動を行わせるとも述べており、主要ブランドそれぞれには「活躍と成長・飛躍のチャンスが与えられる」ことも発表済み。

新型デルタはどんなクルマに?

なお、今の段階では新型ランチア・デルタについて具体的なスペックが明かされたわけではなく、しかし新型デルタはステランティスグループのCセグメントおよびDセグメントの車両で共有される「STLA Medium」アーキテクチャーをベースにする可能性が高く、だとすると最大で700km(410マイル)の航続距離が可能となり、FF、FR、AWDのセットアップが可能で、電気モーターの出力は168~241馬力(125~180kW / 170~245PS)の間に収まりそう。

このデルタの他にも、ルカ・ナポリターノ氏はイプシロンの後継モデルについても触れていて、ランチアによると、イプシロンはイタリアではパンダに次いで2番目に売れている車であり、女性が好む傾向がある模様。

しかし、「今こそ、別の視点から未来を見据える時だ」と述べていて、新しいターゲットは平均年齢の高い男性であり、「モダンなヨーロッパの顧客」とも表現しています。

加えて、ルカ・ナポリターノ氏は、ランチアの将来について、過去に得意としていた小型車、中型車、フラッグシップ車に焦点を当てていくと述べ、デザインとテクノロジーに革新をもたらすと同時に、ランチアの歴史に忠実であることも意識するようですね。

こういった計画を聞くと、ランチアは今後「イプシロンだけ」の現状から脱却してラインアップを増加させてゆくことになるものと思われ、大きな期待がかかります。

今後のランチアのディーラーネットワークについては、欧州の主要都市から順次構築すると述べているため、もし日本で展開するとしても「とうぶん先」の話になるかもしれません。

そして「オンラインでの販売にも注力する」とコメントしており、場合によっては「オンラインで注文→ステランティス傘下にあるほかブランドのディーラー(プジョーやシトロエン、アルファロメオ、フィアットなど)での受け取り」ができる可能性もありそうです。

ただ、仮に新型デルタが日本で販売されない場合、この入手は「絶望的」。

これがガソリン車であったなら、並行輸入を行い、もしトラブルが発生してもなんとか対応ができるのだと思われますが、こと電気自動車となると、トラブルが起きた際の対応が(ソフトであってもハードであっても)非常に難しく、リスクを冒してでも並行輸入しようというショップは現れないだろう、と考えています。

ランチア・デルタはこういった歴史を持っている

ランチア・デルタは都合3世代にわたり生産されていますが、その後には後継モデルが設定されていないまま。

初代デルタは1979年に発売され、「HFインテグラーレ」といったバリエーションを生み出しつつ、1994年まで生産が継続されています。

1987年から1992年にかけ、デルタをベースにしたグループA用レースカーがWRCにて6年連続コンストラクターズタイトルを獲得するなど圧倒的強さを誇ったということもあり、「デルタ」というとやはり初代を思い浮かべる人も少なくないのかもしれません(ぼくもその一人でもある)。

2代目ランチア・デルタはこんなクルマ

そしてこちらはIDEAが設計した第2世代。

フィアット・ティーポのプラットフォームをベースにしており、1993年から1999年という短い間での生産となっています。

3代目ランチア・デルタはこんなクルマ

え?こんなクルマあったの?という感じの3代目デルタ。

2008年に発表された、アルファロメオ・ジュリエッタやフィアット・ブラーボと共通のプラットフォームを採用しています。

この世代は2014年まで生産されたものの、その間、輝かしいレースの伝統との関連性は一切排除されて快適さとプレミアム性が追求され、初代とは全く異なる性質のクルマへと変化することとなっています。

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参照: Corriere Della Sera 

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