｜ スバルの社内はなんとなくアットホームな雰囲気だった ｜
スバルは新型BRZの開発において「パワーに頼らない」スポーツカーを目指したようだ
さて、スバルが「今までに語られなかった」新型BRZの開発秘話を公開。
スバルそしてマツダは以前より「開発秘話」「こだわり」を強調する自動車メーカーであり（それがある意味、トヨタのような大きく多種多様な車種を持つメーターに対抗するための武器でもある）、実際にスバルは新型BRZ発表時には一部その”こだわり”を語ったことも。
ただし今回はいくつかの具体的な数字をもってその開発プロセスを語っていて、ここでそのいくつかを見てみましょう。
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スバルはBRZにて「軽量性と俊敏性」を目指した
スバルは今回、新型BRZにて目指したのは軽量性と俊敏性であるとコメント。
加えてバランスやドライビングエクスペリエンスにも注力したといいますが、その発表時には「重心の低さは一般的な（？）ハイパーカーよりも低いか同等」ともコメントされており、とにかくひとつひとつを追求したことがわかります。
BRZは（トヨタ86とともに）先代からずっと「ターボを採用しないのか」と言われ続けているものの、トヨタ、スバルともに「ターボを採用することでバランスが崩れる」ことに言及しており、これは両者が追求する「ピュアさ」を損なうことにつながると考えているためなのかもしれません。
ターボを装着すれば、たしかにパワーが向上して「速く」走れるようにはなり、しかしそれは「パワーに頼った結果」でもあって、必ずしもクルマのバランスがいいということを意味するわけではなく、そしてもちろんドライバーの腕が上がったことを意味するわけでもない、という事実を認識する必要がありそうです。
実際に新型スバルBRZの開発はこう進められた
そして新型スバルBRZの「実際の」開発ですが、まずスバルは（スーパーGTに参戦中の）レーシングカー、そしてドライバーからのフィードバックについて言及しており、これによってピュアなドライバーズカーであることに磨きをかけたといいます。
もちろんこれは初代BRZでも同じことで、しかし二代目では「さらに重量を削り、さらにタイトにコーナーを曲がる」ことに重点を置いており、陳腐な表現ではありますが、「正常進化」を目指したということになりそう。
そこでまずスバルは先代BRZとレーシングバージョンのBRZを掘り下げることから始めたそうですが、開発チームは「非常に規模が小さかった」とも。
そして「ピュアであること」を共通の理念として掲げ、自動車が誕生したときから不変の事実である「スポーツカーはファン・トゥ・ドライブのシンボルであり、それを達成するには軽量化と重心・重量配分の適正化しかない」と考え、ひたすらそれを追求した模様。
なお、現代には「（アウディRS3のように）駆動方式やトルクスプリットによって、レイアウトや重量、重心や重量配分に左右されず」タイムを出せるクルマも存在し、つまり常識が覆っている状況ではありますが、スバルは「速く走る」よりも「楽しさ」を重視したのだと思われます。
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加えてスバルは「二代目を、”初代のDNAを失わずに進化させることは非常に難しい”」ともコメントしており、ここでも「正常進化」を意識していたようですが、それを達成するためには「ミリ単位にまでこだわった」模様。
さらには重量増加を行わずエンジンを少しでもパワフルに、車体を少しでも強固にする方法を考え、すべてのパーツを効率的に（これはロータスが貫いてきた信念でもある）、そしてエレガントに仕上げることを考えた、と述べています。
その後にはプロトタイプが完成し、様々な環境にてテストを行いデータを収集することになりますが、動画では人工的に「極限の暑さや寒さ」を作り出してテストを行う様子も。
なお、動画ではそのテスト過程も収められていて、これらはなかなか目にする機会がない「貴重な映像」です。
そして新型スバルBRZは「目的を達成」
こういった過程を経て新型スバルBRZがついに完成することになり、馬力だと初代に比較して「28馬力アップ」し、トルクだと151Lb-ftから184Lb-ｆｔへ。
そのほかパワーウエイトレシオや・・・。
加速も向上。
さらに重心は4ミリ低くなり、ダブルレーンチェンジでのスコアも向上。
動画を見るに、およそ全域でパフォーマンスが向上していると考えてよく、文字通りスバルの自信作だと言えそうですね。
新型スバルBRZの開発過程を紹介する動画はこちら
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参照：Subaru