シンガーの911レストモッドには珍しい？90年代のポルシェに見られた「ルビーストーン（ルビースター）」を採用した911タルガ

｜　その名はマックスパワー・コミッション、エンジンは4リッター・フラットシックス　｜

ベースモデルについては明かされていないが、おそらくは964世代の911を「巻き戻した」のだと思われる

さて、現在大人気、ポルシェ911のレストモッドを行うカリフォルニアのシンガー・ヴィークル・デザイン。

その完成度の高さから世界中より多くの依頼が舞い込むことになり、今注文しても「納車まで14年もかかる」と言われます。

ただしシンガーとでこの状況をなんとかすべく、求人を拡大して行うことで長期化する納期を解消しようとしているようですね。

ボディカラーはバブル期の「ルビーストンレッド」

そしてシンガーは続々と最新のレストモッドを公開しており、今回リリースされたのが「マックスパワー・コミッション」。

これまでに公開されたシンガーのクルマというと、アイボリーやベージュ、グレー、サンド、カーキといった「ニュアンスカラー」、もしくはネイビーのようなシックなカラーが多かったものの、このマックスパワー・コミッションのボディカラーは「ルビーストンレッド」。

これは1990年代のポルシェに採用されていたものであり、レッドとピンク、パープルをミックスしたかのような色味を持っています（ぼくが大好きなポルシェのボディカラーのひとつでもある）。

ボディパネルはカーボン製で、前後フェンダーはワイド化され、エンジンフードは「ダックテール」に。

ボディサイドのストライプは「ライトゴースト」仕様ですね。

ボディタイプは「タルガ」となりますが、このタルガバー、ドアノブ、ウインドウフレーム、ドアミラー、ウインカーやテールランプ/ヘッドライトのベゼル、そしてホイールのディスクとリムはマット仕上げのチタンカラーへ。

エンジンカバー上のルーバーもマットチタン、そしてその奥にはホール加工が施された透明のパネルが装着されています。

搭載されるエンジンは4リッター・水平対向フラットシックス、エアクリーナボックスはセラミックプラチナムにペイントされています。

出力は明かされていないものの、トランスミッションは5速マニュアル、駆動輪は後輪のみだと紹介されています（シンガーでは4WD化も受け付けている）。

ポルシェ911「マックスパワー・コミッション」はこんなインテリアを持っている

そしてこのシンガー製ポルシェ911「マックスパワー・コミッション」のインテリアはラーは「ダークネイビー」。

ダッシュボードやドアパネル上部、シートのサイドはスムースレザー、そしてダッシュボード下側やシートの中央部には編み込みレザーが採用されています。

フロアマットもネイビーレザー、そしてステッチはおそらくボディカラーのルビーストンレッドにあわせたものだと思われますが、ペダルやフットレスト、ステアリングホイールのスポークなどはブラックに統一され、全体的に渋い仕上がりとなっています。

なお、タコメーターの文字盤にはダークレッドが用いられていますね。

シートシェルは軽量なカーボンファイバー製で、表皮には通気性確保ためにグロメットが装着されています。

この編込みレザーやグロメットはシンガー・ヴィークル・デザイン特有とも言えるものですが、とくに編み込みレザーは非常にデリケートであり、万人には向かない（しかしクルマを大切にする人にとっては問題のない）素材でもありますね。

リアシートもまたネイビーレザーに編み込みレザー。

タルガということを考慮してか、クーペ版レストモッドのようにロールケージは装着されないようです。

もちろんダッシュボードにはニッケル製の「Singer REIMAGINED」バッジが装着されています。

合わせて読みたい、シンガー・ヴィークル・デザイン関連投稿

参照：Singer Vehicle Design