| BMW コンセプトXMについてはもはや多くの人が「何も言えない」状態となっているようだ |
ある意味では、BMWはそのデザインで人々を黙らせたと捉えていい
さて、つい昨日発表されたばかりの「コンセプトXM」。
これはBMW M社が専用に開発したクルマで、M社から2022年の発売となることに加え、BMWブランド全体のフラッグシップとして君臨することが明らかにされています。
外観上では「BMW史上最大」のキドニーグリルを持つことが特徴で、しかしネット上ではほとんどこのコンセプトXMについて議論がなされておらず、つまり批判が出ていない状態。
これは4シリーズやM3/M4が発表された際の「批判の嵐が吹き荒れる」様とは全く異なっていて、「人々に巨大キドニーグリルに対する免疫ができたのか」と思いきやそうでもなく、ただ単に「コンセプトXMそのものが奇抜すぎて何もコメントできない」というショック状態と陥っている、というのが正しい状況だと理解しています。
BMWはショック状態の人々に追い打ちをかける
そこで今回BMWが公開したのが一編のコンセプトXMに関するプロモーションビデオ。
「THE Concept XM - Knights A-coming.」と題されており、冒頭では中世っぽい鎧を装着して馬に乗って駆ける騎士の姿からはじまります。
そして騎士が増える中で突如登場するのがBMW XM。
騎士とBMW XMとが城に向かうという違和感アリアリな映像に。
ちなみにBMW XMのドライバーはこう。
まさかのダンスバトルが開始
どうやらBMW XMに乗る一味はこの城を攻め落とすために集まったようですが、どうやらこちらは城を守るラスボス。
一体何がはじまるんです?という雰囲気ですが・・・。
はじまったのはまさかのダンスバトル!
ボス同氏の対決となり・・・。
出現したグリーンのポータルにドン!と突き飛ばされると・・・。
別の空間へと移動。
しかしそんな空間の中でもBMW XMを発見し・・・。
踊りながら乗り込みます。
プロモーションビデオなのでいくつかの機能が紹介されるも、ここでも敵襲にあってドアを開けて飛び出すと・・・。
今度は赤い空間へ強制的にジャンプ。
その後はまた別の中世っぽい空間に入り・・・。
BMW XMがエンジン音のうなりを上げる、という奇っ怪な動画。
「未来世紀ブラジル」や「ザ・セル」のようなシュールな映像になっていますが、正直「それ単体でも理解に苦しむBMW XMがさらに理解できなくなった」というのが偽らざる心境であり、「BMWはいったい何を表現したかったんだ・・・」と今なお考えあぐねています。
BMWはXMのデザインについて語る動画も公開
なお、BMWはは同時にBMW M社のチーフ・エグゼクティブであるフランク・ファン・ミール氏、そしてBMWのチーフデザイナーであるドマゴジ・デュケック氏との対談動画も公開。
これによると、ドマゴジ・デュケック氏はコンセプトXMを「生々しく、重厚で、一枚岩のような外観」と表現し、そのインテリアについては「大聖堂の内部」に例えています。
例えば、彫刻作品のような印象的なヘッドライナーや、特徴的なブラウンのレザーとターコイズブルーのベルベットを組み合わせたシートを指しているようですが、その語る内容はあまりに壮大であり、あらためてスケールの違いを感じさせる内容に。
現時点でこのコンセプトXMのスペックは公開されていないものの、V8ツインターボとエレクトリックモーターとの組み合わせで最高出力750ps、最大トルク737lb-ft(999Nm)を発揮すること、WLTPテストでは電気で約50マイル(80km)、米国の測定法では30マイル(48km)の走行が可能ということが明らかになっていて、価格についても同様に不明ではありますが、おそらくはそのキドニーグリル以上にインパクトがあるものになるだろう、と考えています。
参考までに、コンセプトカーがあまりに不評で、実際の発売までに大きく手直しされたクルマとしては「アストンマーティンDBX」「ベントレー・ベンテイガ」がありますが、BMWは「他人の意見など意に介さぬ、耳を貸さぬ」状態なので、コンセプトXMはこのデザインを維持したまま発売されることになるのかもしれません。
BMW コンセプトXMの奇っ怪なプロモーション動画はこちら
BMW コンセプトXMについてデザイナーが語る動画はこちら
参照:BMW M