| オーナーはそのクルマが隅から隅まで「真正」が保たれているという安心感を得ることができ、クルマの価値も担保できる |
パガーニのような芸術性の高い車であれば、オーナーがボルト一本に至るまで純正にこだわることもうなずける
さて、パガーニが「PAGANI PURO(パガーニ・ピューロ)」なるプログラムを開始した、と発表。
これは何かというと、「PURO=正真性、完璧」という言葉が示すとおり、パガーニが顧客のクルマの正真性を証明するサービスで、たとえば中古でパガーニのクルマを購入し、しかし「以前のオーナーがなにか改造をしているんじゃないか」と不安に思うオーナーを安心させたり、この証明書の付与によって車両の価値を向上させることを狙ったものだと紹介されています。
ちなみにパガーニのオーナーはパガーニに対する忠誠心が非常に厚く、パガーニ以外を信用しない例も多いといい、オイル交換ですら「(地元の正規ディーラーではなく)クルマをイタリアのパガーニ本社に輸送してまで」行うことも珍しくない、と言われていますね。
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正真性のチェックは専門家によって400箇所以上が対象とされる
そしてこのPAGANI PUROにて真正性を証明するためにはパガーニのサン・セサリオ本社もしくは世界各地のパガーニ認定メカニックが常駐する公認専門センターにクルマを持ち込む必要があり、ここでパガーニ・アウトモビリによってトレーニングされた専門家が行う400箇所以上のチェックをクリアする必要がある、とのこと。
なお、パガーニがこれまで製造したクルマのすべてには、使用される個々の部品の履歴、シリアルナンバー、写真、製作に携わったメカニックの名前などが仔細に記録され、パガーニ独自のデータベースに保存されている、といいます。
そしてこのパガーニ・ピューロでは、保存している資料をクロスリファレンスとして、対象となるクルマの隅々まで検査し、依頼したオーナーに詳細な分析結果を提示することになるわけですね(もちろん、問題があったり、指定部品以外が使用されている場合は修正がなされるのだと思われる)。
このパガーニ・ピューロの目的は、上述の通り各コンポーネントの真正性を証明し、そのクルマがオリジナルの状態だと証明し、その価値を担保することにありますが、モデルの種類(ゾンダ、ウアイラなど)、パーソナライゼーションの有無、登録年に関わらず、すべてのパガーニに対して適用される、とのこと(サービスの申込み自体もパガーニのサン・セサリオ本社もしくは世界各地のパガーニ認定メカニックが常駐する公認専門センターにて行う)。
そして問題なく検査が終了し、その真正性が証明されたならば、オーナーはレザーにて装飾がなされた「Puro Book」を受け取ることになり、これは、そのクルマで行われたチェックの詳細なリストに加え、パガーニ創業者、オラチオ・パガーニ氏自身のサインによる真正性証明書を記載した「精密な日記」だとされています。
動画を見ると、オラチオ・パガーニ氏はランボルギーニのジャケットを着ていますが、これはかつて自身がランボルギーニの技術主任であったために同社に愛着を持っているからなのかもしれませんね(パガーニ本社にも、自身が手掛けたカウンタック25thアニバーサリーが展示されている)。
パガーニ・ピューロを紹介する動画はこちら
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