| あわせてポルシェは限定ウォッチ「クロノグラフ1 - 1972 リミテッドエディション」も発表
ポルシェは「ポルシェデザイン50周年」にかなりの力を入れているようだ
ポルシェが911の最新限定モデル、「911エディション50Y ポルシェデザイン」を発表。
ベースとなるのは911タルガ4GTSで、オールブラックのエクステリアとプラチナサテンのアクセント、クラシックなチェック柄のスポーツテックスシートが特徴となっています。
この911エディション50Y ポルシェデザインは、通常のタルガGTSと同じ473ps(480PS)を発生する3リッター・ツインターボ・フラット6を搭載し、トランスミッションは8速PDK、7速マニュアルがオプションにて用意されています。
駆動輪はもちろん4輪に送られ、0-100km/h加速については、ローンチコントロールを使用すればわずか「3.5秒」というスペックです。
ポルシェデザインとは
ポルシェデザインはもともと、ポルシェ創業者の息子であるフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェが、その弟であるハンス・ペーターとともに1972年に(ポルシェとは無関係に)興した会社。
わざわざ別会社を設立した理由は「(自動車の)ポルシェに、ポルシェ創業者一族がたくさんいて影響力を発揮するのはよろしくない」という決定がなされ、一族が会社を出てゆかざるを得なくなったためで、同じようにポルシェを去った一族としては、女系の子孫であるフェルディナント・ピエヒがおり、こちらは同業他社(メルセデス・ベンツやアウディ)へと移った後、VWではグループ会長にまで上り詰め、逆に(復讐心もあったと言われるが)ポルシェを傘下に収めたというツワモノです。
さらにフェルディナント・ピエヒは、それまで別会社だったポルシェデザインも買収した後に新組織「ポルシェデザイン・グループ」を2003年に発足させており、これが現在の「ポルシェデザイン」へと続いています(つまり、現在のポルシェデザインはポルシェ傘下にあり、散り散りになった一族が再び結集したということに)。
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ちなみにポルシェデザインが最初に発売した製品はブラックウォッチ(腕時計業界でははじめてのブラックケースだったと言われている)、しかもポルシェの血筋らしく「クロノグラフ」。
今回の911エディション50Y ポルシェデザインはそのルーツを体現した限定モデル、というワケですね。
911エディション50Y ポルシェデザインはこんな仕様を持っている
この911エディション50Y ポルシェデザインは日本でもすでに受注が開始されており、その価格は2505万円に設定されていて、つまり911GT3の2296万円よりも高価ということになりなますね。
タルガバーとサイドストライプはプラチナサテン仕上げ、「Targa」文字はマットブラック。
1972年にデザインされた伝説的な「クロノグラフ1」と同じブラックをテーマとし、内外装ともにブラックにて統され、エンジンフードにはポルシェデザインのバッジが取り付けられています。※ F.A.ポルシェのサインを模したグラフィックが入る
ブレーキキャリパーはブラック、ホイールもプラチナサテン。
なお、ポルシェは今回1972年製の911S 2.4タルガをレストアしており、その仕様は今回の911エディション50Y ポルシェデザインとぴったり同じ。
ちなみにベース車は相当に「バッドコンディション」で、パーツの多くも欠落していたため、レストアには2年を要した、とのこと。
なお、2年かけてレストアしたということは、ポルシェは「ポルシェデザインの50周年を、この911S 2.4タルガで祝う」と2年前から決めていたということになり、ポルシェ内ではこういった様々な企画が同時に進行しているのかもしれません。
参考までに、ポルシェデザインは、ファッション、シューズ&スポーツウェア、ラゲージ&アクセサリー、サングラスの各シリーズで限定カプセルコレクションを発売する予定だといい、今回の「ポルシェデザイン50周年」にはかなりの力が入っているようですね。
リアだとエンジンフード上のバッジ位置が「左右逆」ですが、これになんらかの意味があるのかどうかは不明です。
ポルシェ911 エディション50Y ポルシェデザインの内装はこうなっている
そしてこちらは911 エディション50Y ポルシェデザインのインテリア。
チェック柄のシートが特徴的です。
画像ではわかりませんが、ダッシュボード上のスポーツクロノクロックの針は「(過去のポルシェデザイン製腕時計にちなみ)レッド」が用いられているのだそう。
一方、こちらは1972年の911Sのインテリア。
こちらもチェック柄を使用していますが、ダッシュボードやドアインナーパネルにも「チェック柄」。
911 エディション50Y ポルシェデザイン のキックプレートには「50 PORSCHE DESIGN」の文字、そしてもちろんブラック仕上げ。
そのほかにも多くのパーツがブラックにて仕上げられているようですね。
アームレストにはF.A.ポルシェのサインが再現されています。
なお、この911エディション50Y ポルシェデザイン発表に際し、ポルシェデザインは「当時、ポルシェデザインが発売したクロノグラフ」を再現した特別仕様「クロノグラフ1 - 1972 リミテッドエディション」を発表。
これは専用のロゴとレタリング、ケースが与えられ、500本のみの限定生産になる、とのこと。
ポルシェ911エディション50Y ポルシェデザインを紹介する動画はこちら
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