| 時計用ムーブメントとクロノグラフ用ムーブメントを内蔵し、前者にはトゥールビヨンつき |
用意されるケースはローズゴールドにホワイトゴールド
さて、これまでにも様々なコラボレーションウォッチを発売してきたジェイコブ&Coとブガッティ。
主には「ツインターボ」をベースにしたモデルを展開してきたものの、今回はおそらくはじめてラウンド型ケースを使用した「ジャン・ブガッティ」をリリースしています。
この「ジャン・ブガッティ」はブガッティ創業者であるエットーレ・ブガッティの長男であるジャン・ブガッティにインスパイアされた腕時計だと紹介されており、これまでのコラボウォッチに比較するとややシックな出で立ちを持つようですね。
ジャン・ブガッティはこんな人
このジャン・ブガッティ(人物)はブガッティの創業年である1909年に生を受け、幼少の頃から父や製図技師たちが設計や開発をするのを見るのが大好きだったといい、その図面に命が吹き込まれるのを見ながらブガッティの工場を遊び場にして育つことに。
好奇心旺盛で、新しい手法を試すことに積極的でもあり、戦後のフランスにおける「アネ・フォール」(狂乱の時代)に大きな影響を受け、1875年からパリのアカデミー・デ・ボザールの会員であった祖父カルロのもとを時間の許す限り何度も訪れていたとも言われますが、このカルロ・ブガッティは、家具や装飾品に素材や文化、様式を取り入れる革新的な芸術家であり(ブガッティ一族は芸術家が揃っている)、ジャン・ブガッティが自動車のデザインに革新的な手法を取り入れるようになったのはこういった「必然」が揃っていたためだったのかもしれません。
後にはブガッティのエンジニア兼デザイナーへとして活躍するようになっており、ブガッティType50シリーズ、史上最長のホイールベースを持つType41ロワイヤル、世界で最も美しいクーペと言われるType57SCアトランティック(アトランティーク)を世に送り出したことでも知られています。
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現代のブガッティが持つ「左右を分割するライン」はこれに由来しており、世界で最も高価な自動車と言われたラ・ヴォワチュール・ノワールのデザイン的原点もここにあります。
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Jacob & Co.「ジャン・ブガッティ」はこんな腕時計
そこで今回発売されたジェイコブ&Co.の腕時計「ジャン・ブガッティ」ですが、「1930年代のロードスターを思わせる」デザインを持っており、バリエーションは「ローズゴールドのケースにクリームホワイトのダイアル」、「ホワイトゴールドのケースにブルーのダイアル」の2パターン。
限定本数はそれぞれ、タイプ57Cアトランティークにちなんだ「57本」です。
このクロノグラフ機構は、スタート/ストップ・ブガッティを押すと、タコメーターを模した1本目の針が0から10まで動きますが、1本目の針が10に到達すると、0にジャンプして再び動き出し、その間に2本目の針が00から01まで動きます。
この針の動きは、クルマが加速している際にタコメーターの針が上昇し、シフトアップするとその針が落ちてくる様子に似ていますが、」腕時計的にはレトログラードのような動きといったほうがわかりやすいかもしれません。
このジャン・ブガッティには470個の部品から構成されるJacob & Co製のキャリバーJCFM09が搭載されていて、これらの部品の多くは非常に高い精度にて研磨されており、スプリング、レバー、クラッチ、ブリッジなどはケースバックからサファイアクリスタルを介して見ることが可能です。
ムーブメントは「計時」と「クロノグラフ」からなり、前者は専用の香箱、歯車列、ツイントゥールビヨンを備え、価格はいずれも25万ドル(約2900万円)に設定されていますが、これまでに発売された「ツインターボ」ベースのモデルよりはかなり安価な設定となっているようですね。
Jacob&Co.「ジャン・ブガッティ」を紹介する動画はこちら
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参照:Jacob & Co.