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他社が電気自動車メーカーの宣伝を行えば行うほどテスラの注文が増加するという事実。いったいなぜこんなことになったのか?

2022/04/27

テスラ

| 多くの人々は電気自動車=テスラという認識を持っているのだと思われる |

そしてその印象を植え付けたのは、他ならぬ既存自動車メーカーである可能性が高い

さて、テスラはつい先日、2022年の第1四半期の決算内容を公開し、販売台数そして利益共に四半期ベースで最高になったとコメントしていますが、これはウォール街のアナリストに予測を大きく超える数値です。

そしてこの決算発表時にあわせて語られたのが「テスラが値上げをする理由」。

テスラは直近でも数回の値上げを行っていますが、その理由として、今現在注文を受けたとしても納車は数ヶ月以上先になり、しかし数カ月先にはバッテリーやエレクトリックモーターを製造する原材料がまた値上がりしているので、その分を見越して値上げを行い、納車時に消費者に対して「追加料金を」請求しなくてもいいようにするためだ、と説明しています(納得)。

テスラ
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かつて既存自動車メーカーはテスラを自動車メーカーとして認めず、テスラを排除しようとしてきたが

そしてもうひとつ、この決算発表の場で語られた興味深い事実が「他社が電気自動車を売ろうとして宣伝広告を行うと、なぜかテスラの注文も増えてしまう」ということ。

つい数年前まではアメリカの既存自動車メーカーは電気自動車に力を入れておらず、電気自動車を軽視していたばかりか電気自動車を買わないほうがいいとまで言及したことも。

このウラには、急速に伸びてきたテスラを電気自動車の代名詞として捉え、電気自動車=テスラは本物の自動車ではない、テスラ=電気自動車は使い物にならない、とする「テスラを自動車メーカーとして認めない」テスラ排除の姿勢があったからだと思われます。

テスラ
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ただ、その後の世の中の風潮の変化、そして無視できないほどの勢力を誇るようになったテスラを認めざるを得なくなったという状況から、各社とも手のひらを返して「電気自動車重視」の姿勢へと転換することになり、昨年あたりから既存自動車メーカーも電気自動車を発表し先行予約を受け付けるようになっています。

さらには今年に入ってその動きを加速化させることとなっていますが、アメリカで最大の視聴率を誇るという「スーパーボウル」でのTVCMの多くは電気自動車の宣伝が占めるに至っており、これは今までに比較すると大きな変化。

他社が電気自動車を売ろうとすればすればするほど、テスラの注文は積み上がる

そこで「興味深い事実」が登場することになり、それはスーパーボウルにて、多くの自動車メーカーが電気自動車のTVコマーシャルを流したところ、テスラの受注が「急増」したという統計。

ちなみにテスラは広報を持たず(解体済み)、(もちろんスーパーボウル含め)同社ではまったく自社の製品を広告宣伝していないのは周知の通り。

テスラ・モデル3
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ここで考えられるのは、多くの消費者が各自動車メーカーのEVのCMを見て連想したのが「テスラ」だったということ。

過去に既存自動車メーカーが電気自動車=テスラという印象を植え付け、電気自動車=テスラは役立たずであるというキャンペーンを行ったことが裏目に出てしまい、今度はフォードやGMが電気自動車を売ろうとして自社製品のCMを流した時、人々はフォードやGMの電気自動車のTVCMを見て「電気自動車=テスラ」という連想をしてしまい、テスラを買いに走ったのだと推測できます。

これはじつに(既存自動車メーカーにとって)皮肉な結果としかいいようがありませんが、自らの撒いたタネなのでどうしようもないのかもしれません。

tesla-gross-orders-super-bowl-effect

参考までに、ロシアのウクライナ侵攻によって(マイクロチップ製造に必要な)ネオンガスの価格が上昇した際にもテスラの注文が大きく増加したと発表されていますが、他社が注文を集めることに必死なのに対し、テスラはいかに値上げしようが他社が賢明に広告を行なおうが「勝手に受注が増えてしまい」、そしてこれは常々イーロン・マスク氏が述べてきたように、「我々の問題は、需要ではなく、生産に制限があることだ」という事実を証明しているのかもしれません。

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参照:Tesla

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