現在の世界最高速記録（474.8km/h）保持者、SSCトゥアタラがパワーチェックを敢行！公称値の1750馬力を上回り1890馬力を記録する

｜ ただし使用した燃料、エンジン車載状態での数値は公開されていない ｜

SSCノースアメリカの堕ちた信用はなかなか回復しそうにない

さて、SSC（シェルビー・スーパー・カーズ）ノースアメリカが自社の公式インスタグラム上へトゥアタラのパワーチェック動画を公開。

アップされた2本の動画からはシャシーダイナモに載せられたSSCトゥアタラ、そしてエンジン単体がエンジンダイノにて出力を計測されている様子を見ることができますが、なんとエンジン単体では1890馬力を示しており、これはSSCノースアメリカが掲げた1750馬力（E85フューエル使用時）よりも140馬力も高い数字です。

ちなみにこのトゥアタラに積まれるのはネルソン・レーシング・エンジンズ社製の5.9リッターV8ツインターボ（フラットプレーンクランク採用）で、ハイオク使用時では1350馬力、上述のようにE85燃料を使用した際には1750馬力を発生する、とアナウンスされています。

ただし今回のパワーチェックも謎が多い

なお、SSCトゥアタラは2020年10月に平均時速316.11マイル（508.73km）を記録したと主張したものの、すぐにその数値がフェイクだということがユーチューバーらによって証明されてしまい、一瞬でその信用を失ったのは記憶に新しいところ。

そして今回の動画では、その数値こそはが示されていますが、燃料に何を使用したのかは明かされておらず、さらに車体をシャシーダイナモに載せた際の計測結果は非公開。

よってこれら動画も（前回の件があるだけに）いらぬ憶測を呼んでしまう内容となっており、ちょっとすっきりしないな、という印象です。

現在、SSCトゥアタラは世界最速を誇るクルマではあるが

上述の通りSSCトゥアタラの主張した記録はフェイクだと反証されてしまったものの、その後SSCはトゥアタラにて数回の最高速チャレンジを行い、直近のアタックではケネディ宇宙センターにて2.3マイルの滑走路を使用し295mph（474.8km/h）を記録しており、この数字は2021年1月に行った2回の走行で達成した平均時速282.9マイル（時速455.3km）という記録を自身にて上書きするもの。

両方とも世界新記録には違いないのですが、いずれも当初主張した508.73kmには及ばず、やはりここは汚名をそそぐためにもなんとか時速500キロを突破して欲しいところでもありますね。

なお、そうこうしているうちにケーニグセグ・ジェスコ・アブソルート、ヘネシー・ヴェノムF5が時速500キロの壁を突破する可能性もあり、SSCノースアメリカとしても「うかうかしていられない」状態だとは思います。

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参照：ssc_northamerica