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キャデラックF1チームがついに始動。バルセロナ用の「ステルス・リバリー」に隠された秘密とベテランコンビの布陣とは

キャデラックF1チームがついに始動。バルセロナ用の「ステルス・リバリー」に隠された秘密とベテランコンビの布陣とは

Image:Cadillac Formula1 Team

| デビューまであと一歩:バルセロナでの「隠密走行」 |

この記事の要約

  • カモフラージュ: ボディラインを隠す幾何学模様。エンジンカバーには巨大なキャデラック・ロゴ
  • 敬意の表現: ノーズ部分には、米・英拠点でチームを支える「創設メンバー」の名前を刻印
  • 強力な布陣: ドライバーはセルジオ・ペレスバルテリ・ボッタスのベテラン2名に決定
  • 本命の発表: 正式なレース・リバリーは2月8日のスーパーボウル(Super Bowl LX)のCM内で世界初公開

2026年1月13日、F1第11のチームとして参戦するキャデラックF1チームが1月26日からバルセロナで実施される全チーム合同シェイクダウン用の暫定リバリーを公開。

このリバリーは「デザインの秘密を隠す」ためのカモフラージュとしての役割を持ちつつ、ブランドのアイデンティティを大胆に表現したものである、と説明されています。


リジェンス・オブ・デトロイトを纏う「ステルス」仕様

キャデラックのテスト用リバリーは、単なるデザイン以上の意味を持っており、ここでその「意図」を見てみましょう。

1. 「幾何学模様」に隠された空力シークレット

伝統的なテスト用カモフラージュと同様、光沢(グロス)と艶消し(マット)を交互に配置したストライプは車体の複雑な空力形状をライバルチームの目から欺くためのもの。

しかし、そこにはデトロイトの伝統を感じさせる洗練された美学が宿っています。

2. 創設メンバーへのオマージュ

リバリーの最も特徴的なディテールは、ノーズ部分を覆う「名前」。

ゼネラルモーターズ(GM)の社長マーク・ロイス氏は、短期間でチームを立ち上げた米国の拠点(ミシガン州ウォーレン等)と英国の拠点(シルバーストン)のスタッフたちの献身を称えるため、彼らの名前をデザインに組み込んだ、と説明されています(ノーズ部分には、小さな文字でびっしりとスタッフの名が記されている)。


キャデラックF1のチーム体制:経験豊富なベテランとフェラーリの心臓

キャデラックはデビューイヤーを確実に戦い抜くため、極めて堅実な布陣を敷いており・・・。

1. ドライバーラインナップ

  • セルジオ・ペレス(メキシコ): レッドブルを離れ、1年の休養(サバティカル)を経て復帰。開発能力とタイヤマネジメントに定評あり
  • バルテリ・ボッタス(フィンランド): メルセデスでの豊富な優勝経験と経験値を武器に、新チームのベンチマークとなる
  • リザーブ / テストドライバー: 中国出身の周冠宇(ジョウ・グァンユ)がリザーブ、インディカーのスター コルトン・ハータがテストドライバーとして脇を固める

なお、周冠宇は「フェラーリから離脱」しキャデラックF1チームへと合流していますが、これは「キャデラックF1がフェラーリのパワートレインを積む」ということに関係しているのだと思われます。

2. パワーユニットと技術提携

2026年からは新レギュレーションが導入されますが、キャデラックは最初の2シーズン(2026-2027年)を(ル・マン24時間レースでは真っ向からぶつかる)フェラーリ製のパワーユニット(PU)とギアボックスで戦うことが決定済み。

その一方でGM自社製PUの導入は2028年からを予定しており、まずは信頼性の高いフェラーリの「心臓部」でグリッドに定着することを目指しているわけですね。

キャデラックがF1参戦に際し「フェラーリのエンジンを使用」。当初はルノー製パワーユニットを採用する予定であったものの急遽フェラーリ製へ、そして2027年からは自社製PWを使用し「オールアメリカン」へ
キャデラックがF1参戦に際し「フェラーリのエンジンを使用」。当初はルノー製パワーユニットを採用する予定であったものの急遽フェラーリ製へ、そして2027年からは自社製PWを使用し「オールアメリカン」へ

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今後のスケジュール:Super Bowl LXで全貌公開

ファンの視線は、カモフラージュが脱ぎ捨てられる瞬間に向けられており・・・。

  • 1月25日まで: デトロイト・オートショーにてシェイクダウン仕様のレプリカを展示
  • 1月26〜30日: バルセロナにて全チーム合同シェイクダウン
  • 2月8日: スーパーボウル(LX)のTVCMにて、正式なレース・リバリーを世界初公開
  • 3月8日: オーストラリアGPにて、待望のF1実戦デビュー


アメリカの野望が、ついに世界の頂点へ

「Andretti(アンドレッティ)」の名から「Cadillac F1」への再構築を経て、ついにグリッドに並ぶアメリカの巨人。

ペレスとボッタスという、合計500戦以上のキャリアを持つ超ベテランコンビを起用したことは、キャデラックが単なる「参加」ではなく「即戦力」として結果を求めている証です。

2月8日のスーパーボウルで、どのような“正装”を見せてくれるのか、世界中のF1ファンがその瞬間を待っています。

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参照:Cadillac Formula1 Team

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