｜ ラ・ヴォワチュール・ノワールはロールスロイス・ボートテイルと並び、「世界でもっとも高額なクルマ」のひとつに ｜
まさかオーナーがこのクルマにナンバーを取り付けるとは
さて、結果的に1900万ドル（現在の為替レートでは26億4000万円・・・）で販売されたと言われるブガッティのハイパーカー、ラ・ヴォワチュール・ノワール。
これはかつてのブガッティ・タイプ57SCアトランティークにインスパイアされたワンオフモデルで、2019年にジュネーブ・モーターショーにて発表され、2021年末に「情熱的なブガッティのコレクターへ」納車されたことが報じられています。
納車前の期間限定での展示、そして納車時の様子はすでにネット上に公開されていますが、納車されたのちにオーナーがドライブする様子が捉えられたのは今回「初」。
このクルマの価格、そして価値を考慮すると、ナンバーを付けずにガレージに飾っておくのが「通常」だと思われるものの、なんと実際に登録し、そして走っているというのは大変な驚きです（これこそが正しい姿勢であるとも考えられる）。
それにしても、実際にこのクルマを目にした通行人はまさか「このクルマが26億円以上」だとは思わず、後に（目撃談を知人に話したりして）それを知り、驚くことになったのかもしれません。
-
-
ブガッティが遂に究極のワンオフモデル「La Voiture Noire」発表。その意味は”黒い車”、「世界で最も高級で、最もパワフルで、最も特別なクルマ」。価格は20億円にて販売済み
1930年代の「タイプ57SC アトランティーク」へのオマージュ。「だが、単なる再解釈ではない」 ブガッティが「ウワサの」自動車史上もっとも高額なワンオフモデルをついに公開。これはブガッティ・タイプ5 ...
続きを見る
ブガッティ・タイプ57SCアトランティークとは？
このラ・ヴォワチュール・ノワールは上述の通りタイプ57SCアトランティーク（アトランティック）にインスパイアされたクルマですが、これはブガッティが初期にリリースしていたクーペのうちのひとつであり、直列8気筒3.3リッターエンジンを搭載し出力は200馬力（スーパーチャージャーつき）、最高時速は200キロを超えるとされ、1930年代に製造されたクルマとしては規格外の性能を持っています。
ちなみにブガッティ・タイプ57自体は1934年から1940年にかけて全シリーズ通じ710台が生産されていますが、タイプ57SCアトランティークの生産台数はわずか3台のみ（オープンを入れると4台）で、自動車史上「最も美しいクルマのうち一台」だとされていますね。
下の画像（左側）がブガッティの所有するタイプ57SCアトランティークで、もう一台はラルフローレンが所有していることが知られています（あと一台の所在はわからない）。
-
-
ブガッティの「20億円ハイパーカー」は1930年代のT57SCをモチーフに？世界に3台しかない「T57SC」とは？
T57SCアトランティークは「世界でもっとも美しいクルマ」と言われる ポルシェ創業者であるフェルディナント・ポルシェの孫、フェルディナント・ピエヒ氏が「ブガッティに、20億円にも達するワンオフハイパー ...
続きを見る
なお、現ブガッティCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏は、ブガッティの三本柱として 「T35のような合法レーシングカー」「T41ロワイヤルのような快適性と高級さ」「T57SCアトランティークのようなアイコン的デザイン」 を掲げていて、つまりT57SCアトランティークは「ブガッティの象徴」とも言えるクルマのひとつ。
非常に高価ではありますが、ラ・ヴォワチュール・ノワールはブガッティの価値を高めることができたプロジェクトでもあり、ブガッティは今後同様のプロジェクトをいくつか進行させる予定である、ともコメントしています（ただし顧客から依頼があったとしてもワンオフモデルの製作は請け負わず、あくまでもブガッティから招待された顧客のみがワンオフモデルを発注できる権利を持つ）。
-
-
ブガッティ「いかに要望があろうとも、いくら金を積まれても、顧客からのワンオフモデル制作依頼はお断りする」。その理由とは？
｜ あくまでもブガッティは、ブガッティ自身が考えたモチーフでしか限定モデルを作らない ｜ ブガッティはつい先日、10台のみ限定の「チェントディエチ」を発表し、その前にはワンオフの「ラ・ヴォワチュール・ ...
続きを見る
ブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワールとは？
そしてこのブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワール。
上述のとおりタイプ57SCアトランティークをモチーフとしており、そのボディカラーもタイプ57SCアトランティークと同じブラックです。
そして車名の「ラ・ヴォワチュール・ノワール」はフランス語でズバリ「黒い車（当時のタイプ57SCアトランティークの愛称でもあった）」を意味しており、いかにブガッティがタイプ57SCを重んじたかもわかりますね。
搭載されるエンジンはブガッティ最強の8リッターW18クワッドターボ「トール」で出力は1600馬力。
スペックについては公表されていないものの、当然ながら「世界最速」レベルの加速、そして最高レベルのトップスピードを持つことは間違いないと思われ、ただブガッティはこのラ・ヴォワチュール・ノワールについて、パフォーマンスだけではなく「リムジンのような最高の乗り心地」を実現しているといい、ハイパーカーの性能を持つ超高級リムジンだと表現することもできるかもしれません。
ボディカラーは上述の通りブラック、ブレーキキャリパーはブルー、そしてインテリアはハバナブラウン。
ホイールは3Dプリンタによって製造され、もちろんボディパネルはカーボンファイバー製で、（車両すべての）開発から製造までに3年もの期間を要しています。
ブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワールを目撃した際の画像・動画はこちら
合わせて読みたい、ブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワール関連投稿
-
-
価格20億円、ワンオフのブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワールをモチーフにした「純金製」オブジェが1つだけ販売予定！純銀製も261個が販売され、それぞれにはNFTが付属
｜ ブガッティの最近のコラボぶりは凄まじい ｜ この純金製オブジェの価格については全く想像がつかない さて、キックボードやひげ剃り、シャンパン、ビリヤード台、バッグ、アパレル、腕時計など様々なコラボ製 ...
続きを見る
-
-
【動画】その価格20億円とされるブガッティのワンオフモデル「ラ・ヴォワチュール・ノワール」がロンドンに降臨！一時周囲は騒然とした雰囲気に
｜ このブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワールが登場すれば誰だって度肝を抜かれると思う ｜ おそらくは展示用のモックアップだと思われる さて、その価格15億円とも20億円とも言われるブガッティのワン ...
続きを見る
-
-
ブガッティが「世界で2番めに高価なクルマ」、ラ ヴォワチュール ノワールを公開。当初からわずかに変更を受け、インテリアはハバナブラウン
｜ たった一台のラ ヴォワチュール ノワールのために、ブガッティはすべてのパーツの耐久・品質テストを行っている ｜ おそらく今後、さらなるワンオフモデルも作られることになりそうだ ブガッティがついにワ ...
続きを見る
参照：leyoungcollector（Instagram）