| 中には見た目がきれいなクルマも存在するが、おそらく修復は非常に困難だろう |
修復するとすれば、自身にて時間をかけて「採算度外視で」やるしかない
さて、マイアミを襲った「ハリケーン・イアン」の破壊力は既報のとおりではありますが、ハリケーンが過ぎ去った後、水没被害にあったクルマたちが続々と中古車サイトに登場したりオークションへと賭けられることに。
これらは基本的に保険会社がオーナーへと保険金を支払い、代わりに引き取ってきたものを業者に売却したり、出品代行を利用して競売にかけているもので、つまりは「廃車」として扱われるものです。
水没してしまうと電装系がやられてしまい、そして現代のクルマでは毛細血管のように隅々まで電気が行き届いているので、それらを入れ替えて修理することは現実的ではなく(不可能ではないが修復費用が天文学的数字になる)、よって見た目がなんともない状態であっても、その多くが「廃車」となってしまうわけですね。
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いくつかは再び走行できる可能性もあり、しかし多くは部品取りの可能性
そしてこういった「廃車」もしくは「廃車に近い」クルマたちを扱うことで有名なのがCopart(コパート)で、オンラインにて「水没」車両を調べてみると相当な台数が出てきます。
これらのすべてがハリケーン・イアンの被害によるものと断じることはできないかと思いますが、最近のもので、かつフロリダから販売されているものだと同ハリケーンの被害を受けた車両である可能性が高く、ここでいくつかを紹介したいと思います。
なお、ハリケーン・イアンが襲ったマイアミには富裕層が多く住んでおり、そのために相当な数の高級車やスーパーカーが被害にあったもよう。
これらのうちいくつかはなんとか路上に戻される可能性もありそうですが、その多くは部品取りとして再利用されることになるものと思われます。
売買サイトにはこんなスーパーカーや希少車が販売されている
そこでコパートにて売買される水没車両の一部を見てみると、さっそく目に入ったのが1,948台のみ製造された希少な限定モデル、ポルシェ911スピードスター。
完全に水没したのではなく「半分ほど」水に浸かってしまったそうですが、現地での書類上は「サルベージ・リビルト」となっているので、修理さえできれば面倒な手続きを行うことなく再登録できそうです。
こちらのアウディR8はすでに書類上は「廃車(廃棄)」となっていて、修理しても再登録はできず、よって部品取りが確定しています。
こちらは人気のアストンマーティンDBX。
かなりのオプションが装着されているであろう、ポルシェ911ターボ・カブリオレ。
1956年のフォード・サンダーバード。
現在のところ、コパートにはヴィンテージカーの出品が殆どなく、所有者はハリケーンからうまく避難させていたか、被害にあったとしても、保険会社と交渉中(けっこう面倒なことになりそう)だったり、なんとか修理を試みようとしている状況なのかもしれません。
こちらのローマは完全に水没した車両で、室内はかなり悲惨な状態です。
アストンマーティンDB11も完全に水没。
このフェラーリ・ポルトフィーノはまだ水没の程度がひどくなく、書類上でも再登録が可能となっています。
このフェラーリ488GTBも種類上はまだ「生きている」車両。
修理は可能かもしれませんが、浸水しているだけに、後でどのような問題が出てくるかは想像できず、修理するのにも大きなリスクがつきまといそうです。
こちらの488スパイダーもまだ被害が軽微な方かもしれません。
このフェラーリ812GTSは内装パネルが外れるなど被害が大きく、完全に水没したのかも。
ランボルギーニ・ウラカン・スパイダーも完全に(室内まで)水没した車両です。
この4フェラーリ4887スパイダーも水没によって内装に被害が及んでいます。
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参照:Copart