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新車購入から今までなんと1オーナー!しっかりメンテンスされ付属品も揃うエンツォフェラーリが競売に登場、予想落札価格は最高で3.8億円

新車購入から今までなんと1オーナー!しっかりメンテンスされ付属品も揃うエンツォフェラーリが競売に登場、予想落札価格は最高で3.8億円

| エンツォフェラーリの相場もここへ来て急上昇 |

エンツォフェラーリはスペチアーレの中では少なめの限定台数「399台」

さて、エンツォフェラーリが3億8000万円(220万ポンド)という最高予想落札価格とともにオークションへと登場予定。

このエンツォフェラーリはフェラーリの創業55周年を記念して限定発売されたスーパーカーですが、日本だと当時ピニンファリーナに在籍していたケン・オクヤマ(奥山清行)氏がデザインしたことでも有名ですね。

そしてこのデザインはRX-78ガンダムにインスパイアされたこと、もともとのデザイン案がボツになり、代替案を15分で仕上げて見せ、そこで(フェラーリから)OKをもらったことなどもよく知られるエピソードとして残っています。※奥山清行氏が自身の著書の中で述べている

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フェラーリ・エンツォフェラーリはこんなクルマ

この「エンツォフェラーリ」というのはもちろんフェラーリ創業者、エンツォ・フェラーリの名から取ったものですが、エンツォ・フェラーリは生涯を通じて、世界中のライバルを打ち負かすマシンを作ることだけに全力を注いできたことで知られ、一介のレーシングドライバーから自動車史上最も羨望と憧憬に満ちたバッジを持つクルマを生み出す自動車メーカーにまでフェラーリを育て上げた人物。

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そしてこのエンツォフェラーリは、テクノロジー、スタイル、パフォーマンスの最先端を象徴するクルマでもあり、一つの到達点を意味することから創業者の名を冠したものと考えることも可能です。

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エンツォフェラーリは、これまでのスペチアーレと同様、ロードカーの性能の限界を押し広げるために作られ、モータースポーツのトップクラスから得たテクノロジーと、長年にわたってのデザインパートナーであるピニンファリーナによる美しいスタイリングを持つことが大きな特徴。

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軽量なカーボンファイバーとアルミニウムで構成された洗練されたシャシーにコンポジット製ボディパネルを組み合わせていますが、フェラーリのF1マシンから影響を受けたノーズ、F50の巨大なリアウィングに代わる小ぶりでエレガントなアクティブスポイラーを備え、最新のグランドエフェクトによるエアロダイナミクスを備えます。

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エンツォフェラーリの心臓部には、6.0リッターV型12気筒エンジンが用いられ、ライバルを圧倒する660馬力という驚異的なパワーを発生。

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低速トルクに優れ、パドルシフトによるシームレスなシフトチェンジとそれによる加速、8,200rpmのレッドラインに近づいたときの咆哮は格別だといい、エンツォフェラーリは性能とデザインの新しい基準を打ち立てることとなったわけですね。

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なお、当時のフェラーリCEO、ルカ・ディ・モンテゼーモロ氏の進める「乗りやすいフェラーリ」という方針の影響を受け、スペチアーレといえども「そのままレースに出ることができるF40」「公道を走るF1というコンセプトのF50」とは異なって日常的な使用に耐えうる乗り心地を持っていた、とも言われます。

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ボディカラーは定番の「ロッソ・コルサ」

このエンツォフェラーリのボディカラーはロッソコルサ、インテリアはネロ。

2002年10月16日にイギリスのエガムにあるフェラーリのコンセッショナリー、マラネロ・セールズを通じてオーダーされたといい、シャシー132659として2003年6月23日にフェラーリの工場から最初の(そして唯一の)オーナーへと送り出されています。

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なお、このエンツォフェラーリにはフォトアルバムが付属しており、生産や納車の様子がここに記録されているのだそう。

そしてやはり「乗りやすかった」のか、このエンツォフェラーリは2ヶ月足らずの間に3,471キロを走行し、8月5日に最初のサービスを受け、9月17日には2回目の点検を受けたと記録されています(その際の走行距離は9,894キロ)。

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ただ、残念なことに2004年3月の事故によりフェラーリ本社工場へと戻されて修復が行われており、しかし修理が完了した後もこのオーナーは以前と同様にエンツォフェラーリを運転し、2004年9月までに23,384キロメートルを走行することに。

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車体に付属のフェラーリ・サービスマニュアルには2003年から2012年までの走行距離が記録されており、2012年5月にジョー・マカリでサービスを受けた際には51,935kmの走行距離が記されています。

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その後このエンツォ・フェラーリのオーナーは2014年6月にフェラーリのスペシャリストであるモト・テクニックに車両を預けて重整備を行っており、そこではフロント・サスペンションの取り外しと注油が行われ、ワイパーとリフト・モーターの交換部品が欠品していたために8,843ポンドをかけてワンオフにてパーツを作り、さらに4ヵ月後にはタイヤ4本、エアコンポンプ、バッテリー、フロントとリアのブレーキパッド、リアサイレンサー、クラッチ、サスペンションブッシュなどを新品に交換することに。

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オーナーのコレクションが増加するとともにこのエンツォフェラーリの出番はどんどん減ってしまい、2019年11月19日までには71,924キロメートルを走行するにとどまっていますが、それでも整備はしっかり行われ、再びジョー・マカリにて、すべてのウィッシュボーンブッシュと4つのボールジョイントを交換し、エンジンとブレーキフルードのリフレッシュが行われています。

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その際にはインテリアの徹底的なチェックも行われることになり、両方のシートアジャスターレバーを交換し、「ベタつき」が生じたプラスチック製の内装パーツを再生することになりますが、これら整備は2020年2月14日に完了し、総額では11,000ポンドのコストがかかったようですね。

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こんなところにもフェラーリの跳ね馬マークがある!

もっとも最近の整備は2021年8月17日にH.R.オーウェンにて受けたもので、エンジンオイル、ギアボックスオイル、パワーステアリングフルードの交換に加え、エアフィルター、補助ベルト、クーラント、スパークプラグの交換が行われていますが、さらにはエアコン・システムのテストと再ガス抜きも行われ、それらのコストはあわせて5,236ポンドにものぼっています(やはりスーパーカーの維持はお金がかかる)。

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このエンツォ・フェラーリについては、マッチングナンバーつまり新車製造時から交換がなされていないV型12気筒エンジンを持つことが証明されており、取扱説明書、適合証明書、フェラーリによるハンドブック、ロック付きホイールナット・ソケット、MoT証明書、フォトアルバム、注文書、サービスインボイス、ワランティーカード、その他関連書類など、多数の書類が付属しています。

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現時点での走行距離は71,937kmとかなり伸びてはいるものの、そのぶんしっかりメンテナンスされ、必要なパーツが交換されるなど整備がちゃんと行われていて、そして何より「ワンオーナー」というのが大きな魅力。

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エンツォフェラーリの限定台数は399台と少ないため(後にヨハネ・パウロ2世が注文した1台が加算されるので合計400台になる)、今後長きに渡り高い価値を発揮することは間違いなく、今回のオークションは「ワンオーナー」のエンツォ・フェラーリを手に入れる貴重な機会だと言えそうです。※英国のオーナーに納車され、英国で保管されていたようだが、左ハンドル、かつオレンジマーカー装備という北米仕様のようにも見える

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参照:RM Sotherby's

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