| ポルシェ911スポーツクラシックはボディ、内装、パワートレーンどれをとっても特別だった |
ポルシェが内装にセミアニリンレザーを用いるのは918スパイダー以来
さて、ポルシェが全世界1,250台限定にて発売した「911スポーツクラシック」。
日本国内だと3724万円に設定され、911GT3RSの3134万円、911ダカールの3099万円を超えて「もっとも高価な911」ラインナップとなっています。
その高価な理由としては、そもそものベースモデルが3074万円の911ターボSであること、そしてそこからパワートレインのセットアップ、エクステリアデザイン、インテリアマテリアルなど、他にはない特別な仕様が与えられているため。
パワートレーンに関してだと、911ターボSをベースに、マニュアルトランスミッションや後輪駆動など、911ターボモデルにはなかった要素を取り入れており、そのほかポルシェ アクティブ サスペンション マネージメント、ポルシェ ダイナミック シャシー コントロール、セラミック ブレーキ、リアアクスルステアリング、スポーツクロノパッケージ、スポーツエグゾースト等を標準装備。
全輪駆動ではないためフロントのスプリングレートを若干下げ、サーキットではではなく一般道を意識したチューニングを施し、より快適なツーリングカーとしています。
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ポルシェ911スポーツクラシックはこうやって作られる
そこで今回公開されたのが「ポルシェ911スポーツクラシックの生産現場」を収めた動画。
手作業にて特別仕様が施されるパートもあり、見ごたえのある内容となっていますが、ここでざっとその様子を紹介したいと思います。
こちらはまずボディのペイントですが、自由自在に動くロボットアームにて隅々までもがペイントされることに(自動車メーカーによっては、ロボットの可動域が小さく、裏面など塗りにくいところは職人が手作業で塗る場合がある)。
こちらはエンジンとリアサスペンション、エキゾーストシステム。
思いのほかタイコ(マフラー)部分がきれいなことに驚かされます。
その後は車体とマリアージュ。
近年の911のリアセクションは文字通り「わずかな隙間もないほどびっしり」補機類が詰まっています。
フロントフェンダー内にワイヤリング、ラジエターの取り付け中。
こちらはフロントウインドウの取り付け。
なお、911スポーツクラシックのフロントフードは中央が凹んでいるのが特徴であり、ルーフはその流れのまま「ダブルバブルルーフ」となっているのもこのモデルならでは。
ホイールはセンターロック、そして(伝統の)フックススタイルですね。
リアの「PORSCHE」文字は特別なゴールド仕上げの別体式。
「911 Sport Classic」文字もゴールド仕上げ。
モデルネームの位置がずれないように治具を当てて貼り付けます。
エンジンフードにはヘリテージバッジ。
パーツを組み込んだフロントバンパーを取り付け中。
車体が完成した後にはサイドに「PORSCHE」文字とサークルを貼り付け。
つまりこれらはペイントではなくステッカーということになりますが、ポルシェは伝統的にこういったグラフィック(リバリー)をデカールにて再現する傾向があります。
アプリケーションを慎重に剥がし・・・。
密着度合いを確かめることに。
その後はナンバーの貼り付け。
ちなみに911スポーツクラシックは「ターボボディ」を持つものの、リアフェンダー上には(911ターボSに見られる)ダクトがなく、こういったところからも特別さを伺うことが可能ですね。
ポルシェ911スポーツクラシックのインテリアはこうやって作られる
そしてこちらはポルシェ911スポーツクラシックの内装製造風景。
ヘリテージモデルということで、ポルシェ伝統の「ペピータ」クロスが用いられます。
それと組み合わせられるのはクラシカルなタンレザー。
ちなみに素材は上質なセミアニリンレザーで、ポルシェがこれを使用するのは「918スパイダー以降はじめて」だといい、いかに911スポーツクラシックが特別であるかがわかりますね。
アームレストにはポルシェのパーソナリゼーション部門、エクスクルーシブ・マヌファクトゥアの文字が型押しにて再現。
なお、ダッシュボードは大きく重いためか、こういった機械を用いて取り付けられます。
内装が組み上がるとこう。
なお、ダッシュボードにはダークカラーのパルダオウッドが使用され、キャビンの高級感をさらに高めています。
ポルシェ911スポーツクラシックが製造される様子を収めた動画はこちら
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参照:DPCcars