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テスラはまだまだ値下げを行う?イーロン・マスク「全体の生産台数を増やすためには、利益率を引き下げることも厭わない」。ポルシェやメルセデスとは真逆の戦略を採用

テスラ

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何よりも増え続けるギガファクトリーを遊ばせておくことはできない

さて、テスラは今年に入った後度重なる値下げを行っていますが、今回テスラCEO、イーロン・マスクCEOがアナリストに対して「テスラが全体の生産量を増やすためであれば、1台あたりの販売台数が少なくなっても構わない」とコメントし、さらなる値下げの可能性を示唆しています。

なお、昨年は「値上げに次ぐ値上げ」が行われ、まさかその後の昨年末から現在にかけてここまでの値下げが行われるとは誰も予想できなかったものと思われますが、まさに先のことは誰にもわからないといったところかもしれません。

テスラの営業利益率は二年ぶりの低水準に

この発言が行われたのは四半期ごとの定例決算説明会であり、そこでイーロン・マスクCEOは「我々は、より高い生産台数を達成するために利益率を下げることが、”より低い生産台数と高い利益率”よりも正しい選択であるという見解を持っています」とコメント。

イーロン・マスクCEOは価格戦略を非常に重視しており、「価格がモノを言う」「EVの販売を阻害している要素は価格のみである」という発言をたびたび行っていますが、ポルシェやメルセデス・ベンツのように「販売台数が減ったとしても高利益率製品に集中する」という考え方とは真逆を進んでいるものと思われます。

メルセデス・ベンツ
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実際のところ、いかに高い利益率を得られるように価格を設定しようとも「売れなければ」利益を出すことはできず、イーロン・マスクCEOの考え方は「もっとも」なのかもしれません。

テスラ

ただしこれによって実際に利益率が下がることも間違いなく、現実的にテスラの営業利益率は2023年第1四半期に2年ぶりの低水準となり、とくに大幅な値下げを行った期間では11.4%に縮小することに。

しかしテスラの最高財務責任者であるザッカリー・カークホーン氏は「利益率の低下は、テスラの将来の製品への投資能力に影響を与える場合にのみ問題となる」とコメントしており、つまりはいかに値下げして利益率が下がろうとも、実際に製品が売れてお金が入ってきさえすれば問題とならないと考えているのだと思われ、そして問題になるとすれば「値下げしても売れない」という状況なのだと捉えているのかもしれません。

テスラには「強敵」も登場し、しかしそれに対抗する武器も

なお、現在EV市場に多数の電気自動車が登場しており、かつてテスラが「唯一の選択肢」であったものの、現在は「その他大勢の中のひとつ」となってしまって居るのが偽らざる現状。

加えて価格(もしくはコストパフォーマンス)面においてもBYDはじめとする中国車の台頭がテスラにとって問題となっており、つまりテスラは様々な方向から”削られて”いる状態です。

しかしながらテスラは今後サイバートラック、そして少し先になるものの「25,000ドルの」安価なEVの登場が控えていて、そしてこの安価なEVは製造原価を大きく引き下げることが可能だとされており、よって「安く売っても儲かる」車となりそうですね。

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