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「ランボルギーニのトラクター」が競売に登場!1962年、つまりランボルギーニがスーパーカービジネスに参入する1年前に発売された貴重な一台

2023/04/24

「ランボルギーニのトラクター」が競売に登場!1962年、つまりランボルギーニがスーパーカービジネスに参入する1年前に発売された貴重な一台

| ランボルギーニの一つの時代はトラクターとともに始まり、トラクターとともに終わっている |

フロントのグリルがちょっとBMWの「キドニーグリル」っぽい

さて、ランボルギーニのルーツがトラクターにあることはご存知のとおりかと思います。

ただ、知らない人のために簡単に触れておくと、ランボルギーニ創業者であるフェルッチョ・ランボルギーニはもともと機械いじりが大好きで、徴兵された際には整備部門へと配属され、そこで様々な技術を身に着けたそうですが、退役後には軍隊からディーゼルエンジンの払い下げを受け、そこで大量に(このディーゼルエンジンを積んだ)安価なトラクターを製造して財を成します。

そしてフェルッチョ・ランボルギーニは冷蔵庫やエアコンなど様々な分野へと進出することになるのですが、そこで目をつけたのが「スーパーカー」。

スーパーカーが好きだったというよりも、スーパーカーはビジネスとして「儲かる」と捉え、あくまでも利益的観点からの参入であったとされ、実際のところ、トラクターにせよ家電にせよスーパーカーにせよ、当時主流だった「ハンドメイド」から「オートメーション」へと移行させ大量生産を目指したことからも「あくまでもスーパーカーをビジネスとして捉え、作っていた」ことがわかります(そのため、お金のかかるモータースポーツには当時参戦していない)。※トラクターを作ろうと考えたのも、今後農業が大規模化すると想定してのことであり、その目論見が見事当たったということになる

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ランボルギーニのトラクター「2R」が競売に登場

そして今回、オークションハウス「メカム」の開催する競売に登場するのが1962年に製造されたランボルギーニのトラクター。

この「2R」はランボルギーニが自動車ビジネスに進出する前の「最後の」トラクターだとされています。

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ランボルギーニのトラクターは、1948年に初めて作られており、1951年にはLS33、1950年にはDL30、1955年にはDL25C、1958年には「ランボルギニエッタ」へと発展し、そして1962年に登場したのがこの2R。

ちなみにDL25Cまでのエンジンはモリス製、そしてランボルギニエッタから自社製エンジンが載るようになっています。

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ランボルギーニのルーツである「トラクター」の歴代モデルはこうなっている!なお現在もトラクターは販売中、お値段はスーパーカー並み

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現在、ランボルギーニのトラクター製造部門は「別会社」へ

はたしてランボルギーニはスーパーカービジネスに乗り出すことになるのですが、ミウラを発売してその波に乗るも、1971年にはボリビア政府に納入するはずだったトラクターの大量キャンセルが(クーデターによって)出てしまい、それによってランボルギーニの経営が傾いてします。

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これによってフェルッチョ・ランボルギーニは自身の持つ株式を1974年までに、すべてアンリ・ロゼッティとレイネ・レイマーに売り渡すことになり、つまり経営権を手放してしまうわけですね。

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もちろんランボルギーニの経営から手を引いたのはトラクターだけではなく、オイルショックによる販売不振、社内的な労働争議など複数の理由があったものの、やはりトラクターがひとつの引き金となったことは間違いなく、スーパーカーとしてのランボルギーニは「トラクターによってはじまり、トラクターによってひとつの時代を終えた」と言うことができるかもしれません。

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参考までに、ランボルギーニは当時「マリン用の」エンジンも作っていて、しかしどこかの時点で「スーパーカー」から「トラクター」「マリン」が切り離されて現在は別会社として存続しており、スーパーカー部門は現在幾多のオーナーを経た上でフォルクスワーゲングループが所有しています。※マリン事業はあまり活発ではないようだ

よって、スーパーカーとしてのランボルギーニとは資本的な関係はないものの、現在でも「ランボルギーニのトラクター」が別会社にて生産されており、日本にも輸入がなされています(北海道にけっこうな数が存在すると聞いたことがある)。

ランボルギーニがそのルーツである「トラクター」にも”チェンテナリオ”発表。限定5台、3000万円

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このランボルギーニ2Rはレストアが施され、現在は走行可能な状態に

この2Rは、最高出力40馬力の2,193cc3気筒エンジンを搭載し、4速マニュアルトランスミッションが組み合わされており、2022年にイタリアから現在の保管場所へと輸入されたそうですが、その1年前に完全なレストアが行われている、とのこと。

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その際にはフレームまでが分解され、ブルーとオレンジのカラーリングに生まれ変わったと紹介されていて、さらにその際には燃料ポンプ、油圧ヒッチ、PTOの交換を行い、実際に走れるようにまで整備がなされているのだそう。

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この2Rは、5月に開催されるメカム・インディ・イベントにてオークションにかけられますが、現時点ではエスティメイトが出されておらず、いくらで落札されるのかが気になるところでもありますね。

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参照:MECUM AUCTIONS

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