親愛なるフェラーリスタの皆様、用意はいいですか？6月29日、フェラーリ公式サイトにて「跳ね馬の極めて特別なニューモデル」が発表予定

｜　フェラーリがスペシャルモデルを購入できる人を選別する理由が最近ようやくわかるようになってきた　｜

フェラーリはそのモデルの価値を分かる人にしか販売しないと同時に、ちゃんとわかってもらえる価値を盛り込んでくる

さて、フェラーリはSF90ストラダーレのハードコア版、SF90VS（もしくはLM）の発表を控えていますが、そのワールドプレミアにつき、6月29日にフェラーリの各SNSそして公式サイトにて行うとアナウンス。

現時点ではそれ以上の情報は何もなく、しかしこの6月29日はなんの日かというと「ル・マン・クラシック」が開催される日でもあり、フェラーリがこれを意識しているのであれば、やはりその名称は「LM」となるのかもしれません。

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フェラーリは登録しておくとメールでニューモデル発表をお知らせしてくれる

なお、フェラーリはメールを登録しておくとニューモデル発表時に（メールで）お知らせしてくれるのですが、その冒頭がいつも「親愛なるフェラーリスタの皆様」。

ぼくは色々な自動車メーカーのメルマガに登録しているものの、こういった書き出しのメールを送信するのはフェラーリのみで、これはなかなかにユニークだと思います。

そして今回のニューモデルにつき、本文には「跳ね馬の極めて特別な新モデルがまもなく姿を現します」「その驚異のパフォーマンスと操作性は、フェラーリが世界中のサーキットで磨き上げた最先端の革新技術から誕生しました」とあり、おそらくは想像を遥かに超えるパフォーマンスを持つクルマとなるのは間違いなさそう。

フェラーリの限定モデルはいつも特別である

先般より、オートカヴァリーノさんにて特別展示中のV12スペシャルモデルを紹介していますが、これらフェラーリのスペシャルモデルは単に「軽量化を施し、パワーアップして、ダウンフォースを強化した」というレベルで語られるものではなく、いうなれば「完全に別のクルマ」レベル。

そこに注入される技術はF1はじめモータースポーツからのフィードバックを受けたものであり、あらゆる面におけるアップグレードが図られることになりますが、その次元たるや乗用車の域を完全に超えています。

そしてそういったことが可能となるのが「これら限定モデルにつき、フェラーリの重要なコレクターにしか販売されない」という事実であり、フェラーリを知り尽くし、フェラーリに深い理解がある人しか購入できないということ。

つまりは不特定多数の人が買ったりするわけではく、文字通り「親愛なるフェラーリスタ」しかもVIPしか入手できないがゆえ、割り切った究極の設計を行うことができるわけですね。

そしてもちろん、こういった限定モデルを購入できるようになるまではフェラーリの様々なモデルを購入しなくてはなりませんが、今回599GTO、F12tdf、812コンペティツォーネを見て思ったのは「そういった、様々なフェラーリを購入してきた人にしか理解できないであろう要素が反映されているのがフェラーリのスペシャルモデルである」ということで、フェラーリが購入制限を課すのは、もちろん「それまでの購入履歴＝フェラーリへの貢献」を考慮していると同時に、そのスペシャルモデルの価値を正しく理解できる人であるかどうかを見極めているのかもしれません。

実際のところ、フェラーリが重要視する顧客は「（フェラーリの）モータースポーツプログラムに参加している」「フェラーリのレーシングカーを所有している」人々が中心となっているそうですが、それはつまりフェラーリのDNAはモータースポーツにあり、それを理解している人にのみフェラーリはスペシャルモデルを販売し、一方でフェラーリは「そういった人々も納得できるような特別モデルを作る」ことを自らの責務だと捉えているのかもしれません。

そう考えると、フェラーリが顧客を選ぶことについて、それは「より優れたクルマを作るため」であり、そのクルマの価値を理解できる人にのみ販売するというのは「きわめてまっとうなビジネス」であるような気もしてきます。

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