ポルシェ公式ワンオフレストモッド、911クラブクーペを落札したのは米コメディアンだった。約1億4300万円を支払った後に無事納車、自宅まで乗って帰る

｜　ジェリー・サインフェルドは世界で最も価値の高いポルシェコレクションを持つコレクターの一人である　｜

そしてこの貴重な一台を実際に「運転して自宅に戻った」のはさすがである

さて、ポルシェのクラシックモデル担当部門「ポルシェクラシック」と、アメリカのポルシェ公認のクラブ「ポルシェ・クラブ・オブ・アメリカ（PCA）」とが協力して作り上げたワンオフモデル「911クラシック クラブ クーペ」が120万ドル（現在の為替レートにて、約1億7400万円）にて落札されたというニュースが世界中を駆け巡ったのは先週のことではありますが、今回その落札者がジェリー・サインフェルドであったことが明らかに。

ジェリー・サインフェルドとは？

ジェリー・サインフェルドはスタンダップ・コメディアン、俳優、脚本家、プロデューサーなど様々な肩書を持っていますが、自他ともに認めるポルシェコレクターとしても知られ、3階建てのガレージにワールドクラスのポルシェ・コレクションを所蔵するカーマニア。

ポルシェオーナー向けの会報誌「クリストフォーラス」にて特集が組まれたこともあるほどで、これまでにも多数のメディアにてそのコレクションが紹介されています。

そして同氏は「世界に2台しかない」993世代の911スピードスターを所有していますが、この993スピードスターのうち1台は、ポルシェ創業者の孫でありポルシェ911の設計にも携わったフェルディナント・（ブッツィー）アレクサンダー・ポルシェが所有していとされ（同氏の60歳の誕生日を祝うためにポルシェが特別に製作した）、もう一台はジェリー・サインフェルド氏のために作られた、と言われています。

つまり同氏はポルシェにとって非常に重要な人物だとみなされていることがわかりますね。

そんなジェリー・サインフェルド氏が「世界に一台しかない」特別なポルシェを自身のコレクションに加えるのはごく自然な成り行きだとも考えられますが、今回正式に、ポルシェ・クラブ・オブ・アメリカ（PCA）の会員が参加するカリフォルニア州パームスプリングスのパレードにおいて車両が同氏に手渡され、（会場であった）ラ・キンタ・リゾートから（自宅のある）ロサンゼルスまで、125マイルドライブを楽しんだ、と報じられています。

ポルシェ「911クラシック クラブ クーペ」とは？

そこでこの「911クラシック クラブ クーペ」を振り返ってみると、これは1998年に製造された中古のポルシェ911カレラ（996）をベースに”3年近くをかけて”ポルシェが正式にレストモッドを行った特別な車両であり、997世代のポルシェ911スポーツクラシック（997）にインスパイアされた外装を持っています。※997スポーツクラシックは全世界250台限定であったが、アメリカ市場では販売されていない

ちなみにこちらが997スポーツクラシックですが、そのボディカラーやストライプ、フックスホイール、ダックテールリヤスポイラー、ダブルドームルーフなどに共通性が見られることがわかると思います。

参考までに、昨年発表された「911スポーツクラシック」ももちろんこの系譜に連なるものであり、ポルシェがこの仕様を非常に重要視していることもわかりますね。

今回落札された911クラシッククラブクーペに話を戻すと、インテリアはベースとなる996世代の形状を維持しつつ、しかし一部表皮がクラシカルなペピータハウンドトゥース（千鳥格子）へと変更され、かつインフォテイメントシステムはApple CarPlayおよびAndroid Autoと統合された最新世代へ。

搭載されるエンジンは996後期モデルのGT3から拝借した3.6リッターエンジンを搭載し、最高出力381馬力を発生します。

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参照：CARBUZZ