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豊田章男会長「GRバッジによって人々の意識改革を行う。プリウスのような退屈なクルマであってもGRバッジを付与することで楽しくなることを証明する」

2023/07/11

トヨタ・プリウス

| GRブランドは豊田章男氏キモ入りでもあり、会長職に退いたことでさらに自由にGRに関与できるようになったとも言われる |

今後はGRブランドをもってロングセラー、ボリュームセラーのイメージ変革に注力するもよう

さて、現在経営体制が変更され大きく変革されつつあるトヨタ。

EVへの対応を急ぐ一方でモータースポーツ色を強めており、GR専売モデルを強化しつつもプロモーションについても注力するといった傾向が見られます。

なお、GR(Gazoo Racing)は豊田章男会長(元社長)が立ち上げたブランドですが、そのルーツは1996年に開始された中古車画像検索サービス「GAZOO(画像)」に由来しています。

当時の豊田章男氏は「業務改善支援室課長」という肩書を持っており、つまりはまだ権力を持っておらず、この中古車画像検索サービスを提案した際には「トヨタの正規サービスとして認めることはできない」と言われてしまい、よって独立した「GAZOO」を名乗ることとなったわけですね。

豊田章男氏が「会長」へと退いたことでGRは自由度を増す?

その後副社長となった豊田章男氏は2007年にニュルブルクリンク24時間レースに参戦することになりますが、ここでもやはり「トヨタ」の名を使用することが許されず、そのため「Gazoo Racing」の名称にてモータースポーツ活動を行うこととなり、Gazoo Racing=GRが誕生することに。

もちろん現在(Gazoo Racingは)はトヨタ公式サブブランドとして機能していて、”トヨタ”ガズー・レーシング名義にてモータースポーツに参戦することになり、FIA世界耐久選手権(WEC)では現在4シーズン連続でチャンピオンを獲得しているほか、世界ラリー選手権(WRC)においても、2018年、2021年、そして直近の2022年シーズンの優勝を含め、6度のコンストラクターズ選手権タイトルを獲得しています。

こういった経緯を見るに、GAZOOそしてGRは豊田章男氏の「プライドをかけた」ブランドでもあり、そのために思い入れもひとしおだと考えて良く、そして少し前には「豊田章男氏が会長職に退き、社長としての業務を佐藤恒治新社長に任せることで、よりGRブランドに専念できるようになった」という報道もなされていますね。

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今後のGRブランドはより過激に?

そこで今回新しく報じられたのが「GRバッジを装着することで、プリウスやカローラのような落ち着いたデイリーカーの評価が一段と高まり、これらのモデルに対する認識を活性化させる上で重要な役割を果たすだろう」という豊田章男会長のコメント。

言葉を選ばずに言うと、カローラは「もっとも退屈なクルマのひとつ」かもしれませんが、GRカローラは「世界で最も過激なクルマのひとつ」へと変貌を遂げており(これはヤリスとGRヤリスとの関係性にも当てはまる)、とくにGRカローラはワールドワイドに販売されたことで、GRブランドに対する認識を大きく変えた存在として記憶に新しいところです。

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そして今回、トヨタ(というか豊田章男会長)はプリウスについても同じことをやろうとしているものと思われ、同氏は「GRは商品価格を押し上げ、これらのネームプレートに新たな魅力を加える力を持っている。私たちがやっているのは、これらのロングセラー車のリブランディングです」とコメント。

つまり、トヨタのひとつの時代を築きつつ、しかし現在は「老人の乗り物」「プリウスミサイル」などと言われてしまっているプリウスの再ブランディングに取り組むということになりそうですが、そこで重要な使命を帯びて登場したのが「プリウス24hル・マン100周年記念GRエディション」。

Toyota-Prius-24-Le-Mans (2)

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これは市販化を前提に考案されたコンセプトカーだといい、しかし気になるのはコンセプト段階のの要素がどこまで反映されるのか。

サイドスカート、フロントカナード、リヤバンパーダクト、カーボンファイバー製大型リヤウイング、リヤディフューザーなどのエアロパーツの装着によって全長や全幅が拡大され、非常に過激なルックスを持っていますが、一見すると「市販車というよりもレーシングカー」。

「普通に」考えるとここまでの変更は行っての発売は行わないだろうと考えるものの、このプリウス24hル・マン100周年記念GRエディション発表の目的そのものが「プリウスに対する認識を変革すること」であったといい、そしてGRブランドの今後の目的の一つが「ロングセラー、ボリュームセラー車のリブランディング」、そしてそれによる活性化であると考えるならば、半端なことを行うだけでは効果を望めず、よって「だれもがびっくりすような」仕様とともに(市販バージョンが)登場するかもしれませんね。

Toyota-Prius-24-Le-Mans (5)

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参照:Autocar

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