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サイバートラックの開発初期にデザインが社内で公表された際「イーロン・マスク以外の誰もが落胆し、エンジニアは自分たちで別のデザインを作ろうとした」

2023/09/16

テスラ・サイバートラック

| 結果的にはイーロン・マスクCEOが正しかったことが証明される |

サイバートラックは一台も納車されていないのにテスラの価値を自動車業界最大にまで押し上げた

さて、テスラCEO、イーロン・マスク氏の新しい伝記の内容が一部公開されることで様々な事実が明らかになり、それと同時に多くの議論が展開されている最中ですが、今回はサイバートラックのデザインについて「社内でそれが公表されたとき、テスラの誰もががっかりした」という事実が判明しています。

さらにいうならば「イーロン・マスクCEO以外は誰もが失望した」そうで、そのためテスラのエンジニアたちはイーロン・マスクに反旗を翻して自分たちで新しくデザインしなおそうとしたのだそう。

テスラ・サイバートラックが議論の的となったのは社外のみではなかった

ウォルター・アイザックソンによって記され、近日発売予定となっている伝記「イーロン・マスク(イーロン・マスクCEOに3年間の密着取材を行った上で書かれている))」の一部によると、テスラのチーフデザイナーであるフランツ・フォン・ホルツハウゼンがサイバートラック開発初期の逸話を披露しており、同氏いわく「イーロン・マスク以外の社員でこのデザインに満足している者はほとんどいなかった」。

このサイバートラックのデザインが公開された際、ほとんどの社員は「まさかこれを本気で発売する気じゃないだろうな・・・」と思い、誰もがそのプロジェクトには関わりたくないと考えたのだそう。

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その反面、一部のエンジニアたちは自分たちでデザインし直そうと動き始めたとのことで、しかしそのデザインがどんなものであったのかは明かされていないようですね。

ちなみにですが、サイバートラックの企画初期において、アメリカで最も人気のあるトラック「フォードF-150」を引き合いに出し、イーロン・マスクCEOは「こんなデザインにだけはするな」と言ったそうで、デザインイメージとしてはロボコップなどメタリックで未来的なものを求めたと言われます。

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サイバートラックの初期デザインとムードボードが公開される。インスピレーション元は「ロボコップ」「デロリアン」「サイバーパンク2077」「ブレードランナー」など
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イーロン・マスクCEOは「頑として譲らず」

しかしながらイーロン・マスクCEOはそういったエンジニアたちの異議に一切耳を貸さず、デザインを調整することもせず、かわりに自身が求めるデザインをもって「走行可能なコンセプトモデルを作るよう」指示し、さらには「自身に反対しないように」と要求を行うことに。

果たして2019年11月にサイバートラックはイーロン・マスクが望むままの姿で公開されたわけですが、結果から言うと「大成功」であったと考えられます。

実際のところ、それまでテスラを取り上げなかった様々なメディアがサイバートラックについて触れ、テスラに興味を持たなかった人がサイバートラックについて論じることとなり、株価は瞬く間に7倍にまで上昇したのは記憶に新しいところでもありますね。

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イーロン・マスク自身、サイバートラックについては「単にバカげたクルマを作りたかった」と述べていますが、こういったバカげたクルマを欲しいと考える人が意外と多く存在したことも明らかになっていて、そういった人々の支持を強く集めることとなっています。

テスラ・サイバートラック
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こういった事象は「中庸なクルマを作っていては」起こり得なかったものであり、このサイバートラックがほかの自動車メーカーとテスラとの決定的な違いを示すことになったのだと考えてよく、いうなれば「まだ一台も納車されていないのに、テスラの価値を極限まで押し上げた」と断じていいかもしれません。

テスラ・サイバートラック

そしてテスラがこういったクルマを作ってしまったことで、他の自動車メーカーがどんな奇抜なクルマを作ろうとも「テスラの二番煎じ」にしかならず、ある意味での抑止力が働いているのもまた事実。

なお、ここでちょっと気になるのが「サイバートラックに反対していたエンジニアたち」。

自分たちが強く反対していた「奇妙な」クルマが世に出た途端に絶賛を浴びることになり、それに対しては「やっぱりイーロン・マスクCEOが正しかったんだな・・・」と思い直したであろうことは間違いなく、「あのとき自分の意見を押し通さなくてよかった」と安堵したのかもしれません(自身が間違っていたと認めるのは容易なことではないかと思うが)。

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参照:Insider

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