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テスラCEO、イーロン・マスクが経済の先行き不透明性に懸念。「不確実性の高い将来に全速力で突っ込むことは出来ない。増産には慎重にならざるを得ない」

テスラ

| とくに高金利を懸念しており、ローン残高の多いアメリカの一般的な家計について「クルマを買う余裕がなくなる」とも |

以下に値下げを行えど、金利上昇分によって「実質的な購入価格は変わらない」

さて、先日は利益を大幅に(44%)失ったことが2023年第3四半期の決算発表会にて明らかになったテスラですが、今回はそのCEO、イーロン・マスク氏が「経済の不確実性と高金利の影響を懸念し、EVの増産を急がない」とコメント。

これはテスラの第3四半期決算についてアナリストや投資家とのミーティングが持たれた中で出てきた意見だそうですが、これまでに述べていた「利益を削ってでも台数を追求する」という方向性とはやや異なるものとなっています。

テスラ
テスラの2023年第3四半期の利益は44%減。一方BYDは過去最高の利益を計上し、純利益額でもテスラに「あと一歩」に迫る。今年中に電気自動車の主役が交代か

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なぜイーロン・マスクは方向転換を?

そこで気になるのがなぜこういった方向転換がなされたのか。

これについてイーロン・マスクCEOは「不確実な経済の先行き」を理由に挙げていて、現在の異常とも言える金利上昇によって「消費者がクルマを購入できなくなる可能性」について言及しており、現在テスラがメキシコで計画している工場建設については慎重に進めつつも、「敬愛的不確実性の中にトップスピードで突入したくはない」ともコメント。

多くの人々が、給料日を心待ちにしなくてはならないような生活をしており、クレジットカードの支払いや住宅ローンなど多くの負債を抱えている。高所得者、つまり年収20万ドル以上の人にとって、年収5、6、7万ドルの人の生活を理解するのは難しいでしょう。

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「もしモデルYの価格がトヨタRAV4と同じであれば、RAV4を買う人はいないだろう」

なお、モデル3はテスラのラインアップ中「もっとも売れている」モデルであり、ほかのラインアップとわせて幾度となく値下げされていることが話題となっているものの、イーロン・マスクCEOによれば「消費者からすると、実質的な購入価格は変わっていない」。

テスラ
テスラ・モデル3が米国にてフルに連邦税額控除対象となり、加州の補助金と合わせると37%割引で購入が可能に。シビックよりもちょっと高いくらいの351万円

| そこまで安くなったらさすがに現地の人としてもモデル3を買わざるを得ないだろう | そしておそらくは(EVの)購入後にも様々な優遇がありそうだ さて、カリフォルニア州は米国でも最もEVが売れる地域で ...

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アメリカでは(日本同様)EV購入の際に補助金を得ることができるものの、その補助を受けるには(これも日本同様)車両購入後しばらく時間を要するようで、これについてもイーロン・マスクCEOは「もしモデルYの価格が、トヨタRAV4と同程度であれば、トヨタを買う人はほとんどいないだろうが、多くのアメリカ人購入者はEV税額控除の給付を待つ余裕がないため、まずは支払額が小さく収まるクルマを選ぶだろう。よって我々の車はまだRAV4よりはるかに高価だと言える」とも。

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ちなみにイーロン・マスクCEOは大胆な発言と行動で知られる一方、同氏の伝記によれば「テスラは80%くらいの確率で失敗すると考えていた」という記載も見られます。

それはイーロン・マスクCEOの「悲観主義」によるもので、同氏の様々な言動は「悲観的な未来がやってこないよう」先回りをしているがためだと捉えることが可能です(誰よりも悲観的だからこそ、予想した不幸な未来がやってこないよう、誰よりも先手を打つのだと思う)。

なお、アメリカでは時を同じくしてフォードが(需要不振のため)F-150の電動版であるF-150ライトニングの生産シフトを2/3に減らすと発言していますが、イーロン・マスクCEOの一連の発言はこのフォードの発表の直後に行われています。

マクロ経済情勢が荒れ模様であれば、最高の船であっても厳しい時を過ごすことになるだろう。もし私が必要以上に被害妄想的だったら申し訳ない。2017年から2019年にかけても、ピクニックどころではなかった。だから、自動車業界もある程度周期性がある。経済に不安があると、人々は新車を買うのをためらうのです。

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参照:Reuters

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