テスラ・サイバートラックのスペックが一部書類から流出。トップレンジはトライモーター、車体重量はなんと4,000kgを超えるようだ

｜　これだけ重量がかさむと、さすがに道路に対するダメージも小さくはないだろう　｜

たしかに一部では「EVに対してこそ課税を強化せねばならない」という声もあるようだ

さて、NHTSA（国家道路交通安全局）が公開した車体番号、そしてサイバートラック・オーナーズ・クラブ・フォーラムのユーザーによって発見された車体番号の資料のおかげで、テスラ・サイバートラックの車体重量が9,000ポンド（4,082kg）となること、トライ（3）モーター仕様をオプションで選択できることが判明しています。

なお、今回明らかになった資料からはトライモーターが「トップレンジ」となり、つまりはクワッド（4）モーターが用意されず、これによって数日前に「モデルSプレッド同様のトライモーターがもっとも高性能なモデルになる」という、ネット上で出回った情報が正しかったことが立証されています。

テスラの資料を見るとサイバートラックはこういったスペックを持っている

今回サイバートラック・オーナーズ・クラブ・フォーラムにて公開された資料では、サイバートラックのVIN（車台番号）は17桁で構成されており、6桁目に重量を示す記号、8桁目にはエレクトリックモーターのセットアップを示す記号が当てはめられ、これによると6桁目についてサイバートラックはGとHが該当し、Gは8,001～9,000ポンド、Hは9,001～10,000ポンドという分類となるのだそう。

加えて、8桁目の「D」はデュアルモータースタンダード、「E」はトライモーターパフォーマンスを指しており、おそらくはデュアルモーターで重量8,001～9,000ポンド、トライモーターで重量9,001～10,000ポンドということになりそうですね。

なお、重量4トンオーバーというのは常軌を逸した数字ですが、GMCハマーEVも4,103–4,282kgという車重を持っており、フォードF-150ライトニングだと3,126kg。

ちなみにメルセデス・ベンツEQS SUVだと2,180kgとそこまで重くないものの、（単純比較はできませんが）おおよそ同類のガソリン車に比較すると（EV版では）400-500kgほど重くなっているようですね。

そしてこういった「重い」EVが増加することで、それに対応できない駐車場がたくさん出てくるものと予想され、これについてはしばしば問題として指摘されているところであり、そして数年後にはこの懸念が「現実」となるのだと思われます。

まだまだテスラ・サイバートラックには謎が多い

なお、テスラは11月30日にサイバートラックの納車イベントを開催すると発表していますが、実際のところそのエレクトリックモーターのレイアウト、バッテリー容量、主力、航続可能距離、ボディサイズ、そして価格についても正式には公開されていないまま。

おそらくは「遅くとも」イベント当日には公開されるものと思われますが、価格については当初予定していた「4万ドル以下」を遥かに超えることになりそうです。

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— Cybertruck (@cybertruck) October 18, 2023

ちなみにですが、サイバートラックの製造コストは「非常に安い」と（当初）見られていたものの、外板に採用されるステンレススティールの加工が非常に難しく、結果的に恐ろしく製造が難しいクルマとなってしましい、そのレベルはイーロン・マスクCEOをして「我々は墓穴を掘った。我々以上にうまく墓穴を掘る者はいないだろう」と言わしめたほど。

ここからも（販売価格が）安価になろうはずもないこと、そして量産には不向きであり（生産コストも高いので）テスラにとっては大きく利益に貢献する理由に乏しいクルマとなるのかもしれません。

その一方、”見た目”については（好き嫌いはともかく）どんなスーパーカーやハイパーカーよりも強いインパクトを放っており、これが広告塔となって「サイバートラックを販売し、得られる利益以上の」メリットをテスラにもたらすのでは、とも言われています。

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参照：CARBUZZ