テスラ・サイバートラックのボディパネルは「ギャップだらけ」？「クルマづくりが下手な、裕福なだけの会社が興味本位でステンレスに手を出すとこうなる」

｜　ただしテスラは「リスクを承知の上で」この難題を解決しようと考えていることを忘れてはならない　｜

実際の製品版がどこまで開戦されているのかは興味のあるところ

さて、先日はテスラCEO、イーロン・マスク氏がサイバートラックの品質管理チーム宛てに「パネルとパネルとのギャップを小さくするように」というメールを送信したと話題になりましたが、「なぜそんなメールを送らねばならなかったのか」をわかりやすく示す投稿が（画像掲示板、レディットに）なされています。

投稿に添付された写真を見ると、パネル間のギャップやズレがよくわかり、おそらくはテスラが書き込んだものと思われる数値がパネル上に見られます（よって、このギャップはすでに社内でも問題視されていたものと考えられる）。

これらがどの段階の開発用車両なのかはわからないが

たしかに今回の画像を見ると「ギャップ」が明らかではあるものの、これらサイバートラックがどの段階のプロトタイプなのかはちょっと不明。

もしかするとけっこう初期のものかも知れませんし、はたまた直近のものかもしれませんが、それによって判断が変わってくるものと思われます。

ちなみに投稿は「世界で最も裕福な企業のひとつ、テスラが実現しうる最高のレベルがこの程度です」というタイトルとともになされており、コメントでは「クルマづくりが下手くそな会社が、さらに欠点を強調するようなデザインと素材を採用したらこうなることは目に見えている」といったものも。

つまりはいずれも手厳しいものばかりですが、テスラが「サイバートラックの外板にステンレスを使用する」と発表した段階から専門家たちがこういった「あらかじめ予見できる問題」について指摘しており、しかしそれに耳を貸さなかったことに対する揶揄も含まれていると考えていいのかもしれません。

テスラはもともと低い確率に賭けて成長してきた

ただ、テスラというかイーロン・マスクCEOの方針そのものが「いかに困難であっても、やろうと決めたことはやる」というものであり、それが今日のテスラやスペースXの成功に結びついていると考えてよく、よって「安易な道」を選ぶのはテスラのやり方ではないと思われます。

加えて、よりリスクの低い方を選ぶのであれば、そもそもサイバートラックは「あの形」をしているべきではなく、もっと普通のデザインを用いるべきであったかもしれませんし、リスクを考えるならば、そもそもテスラを起業するべきではなかったのかもしれません。

しかしながら、イーロン・マスクCEOは「80％くらいの確率でテスラは失敗すると考えていた」といい、それでも起業したのは「誰かがやらねばならないのであれば、自分がやるべきだ」と思ったから。

そして、「自分が失敗したとしても、自分のあとに続く人々が、自分からボールを受け取って少しでも前に（ボールを）進めてくれればそれでいい」とも語っており、限界を広げるために行動するのがイーロン・マスクその人ということになりますが、もちろんサイバートラックの「ステンレス製ボディパネル」についても、ハナからうまく行くと安易に考えて採用したわけではないものと思われ、つまり困難を承知で取り入れたであろうことは間違いないかと思われます。

参考までに、モデルXに採用されている「ファルコンドア」の実現にも相当に苦労したそうですが、とにかく「やる」と決めたらなんとしてもやるのがイーロン・マスクCEOということになりそうです（それにつきあわされるエンジニアには同情するが）。

そして、それくらいでないと（アップルにおけるスティーブ・ジョブズがそうであったように）人々の想像を超え、感動を与える製品を作ることなどできないのかもしれませんね。

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参照：Reddit