| ポルシェ911という「スポーツカーのメートル原器」を打ち負かすことでその性能をみごと証明 |
さらには加速性能と牽引能力とを同時にアピール
さて、テスラはサイバートラックの納車を開始し、それと同時に「加速と牽引能力を示す動画」を公開しているのですが、これがまたユニークだと話題に。
まずその内容を説明しておくと、ポルシェ911とドラッグレースを競うところからはじまり、もちろんそれに勝利するものの、なんとサイバートラックは「別のポルシェ911を牽引しながらの勝負であった」というオチがついています。
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テスラ・サイバートラックは「エレクトリックトラック」でしかなしえない特徴をアピール
なお、もはやEVというと「遅くて色々と我慢しなくてはならない乗り物」ではなく、とんでもないパワーを発生させ、ガソリン車ではとうてい太刀打ちできない加速性能を見せるという認識が広く持たれているかと思いますが、それまでのEVの固定概念を覆し、もはやEVでないとゼロヨンには勝てないという「新常識」を作ったのがテスラであると認識しています。
テスラはもともと「ガソリン車にできることはすべてテスラにもでき、さらにその上をゆく」という事実を(その製品をもって)示してきたわけですが、今回の動画ではさらにそれを強調することとなっており、EVならでの強烈なトルク、そして加速性能を”わかりやすい形で”示しているわけですね。
そこで今回の動画を見てみると、サイバートラックがドラッグレースのレーンに登場し・・・。
続いてポルシェ911も。
そしてシグナルが点灯し・・・。
いざスタート。
そこではサイバートラックがぐっと出ますが、0-100km/h加速2.7秒を誇る割に、0-100km/h加速4.2秒の911に対するリードを築けないもよう。
そしてサイバートラックとポルシェ911とはほぼ同じペースで加速してゆくものの、なんとなくサイバートラックの後ろが「変」であることがわかると思います。
それでもサイバートラックはポルシェの先にゴール。
アメリカでは「牽引能力」が重視される
ただしよくよく見ると、なんとサイバートラックは車体後部にトレーラーを連結し、その上に(別の)ポルシェ911を載せています。
そして1台分くらい遅れてポルシェ911がゴール。
つまりサイバートラックは「トレーラーとポルシェ911を引っ張りながら」別のポルシェ911と加速競争をしていたということになりますが、これはサイバートラックの牽引能力をうまくアピールする動画だと言えるかもしれません。
なお、日本ではほとんど気にする人はいないものと思われ、しかしアメリカではSUVやトラックについて、その実用性を図る指標として「牽引能力」が大きな意味を持っており、そのためプレスリリースにおいてもかなり高い位置に記載されています(そんなにアメリカ人は何かを引っ張るのかと疑問に思ったりする)。
加えて、「加速性能」についてもアメリカのみならず世界的に重要視される指標であり、この動画では「ポルシェ911」というスポーツカーのメートル原器を比較対象として用いることでサイバートラックの加速性能と牽引能力がいかに優れているかを示しているわけですね。
この動画に使用されたサイバートラックは845馬力を誇るトライモーター(サイバービースト)で、車体重量は3,104kg、牽引能力は4,990kg。
対するポルシェ911は3リッター・フラットシックスターボエンジンを搭載して385馬力を発生し車体重量は1,580kgですが、サイバートラックはトレーラーとこの「1,580kg」を引っ張ってドラッグレースを走ったということになり、まさに規格外の性能を見せつけたということになりそうです。
サイバートラックがポルシェ911を引っ張りながらポルシェ911と加速を競争する動画はこちら
Feat of Strength 3: Cyberbeast (0-60 in 2.6s) pic.twitter.com/q0cK9zb21D
— Tesla (@Tesla) November 30, 2023
参照:TESLA(X)