BMW i3のバッテリー交換に新車価格をはるかに超える1070万円を請求されたオーナーが話題に。とても交換できる金額ではなく、やはりEVは「乗り捨て」か

｜　ちなみにボクが見積もりを取ったときはバッテリーパックと工賃込みで150万円くらいだった　｜

おそらくはディーラーにとって「EVのバッテリーパック交換」はあまりやりたくない作業なのだろう

さて、BMWはi3の生産をすでに終了させていますが、シティコミューターとしては相応の人気があり、そして走行距離に応じてバッテリー交換を行うユーザーも登場しています。

そして今回話題となっているのが2015年モデルのBMW i3（レンジエクステンダー搭載モデル）のバッテリーパック交換に71,208ドルの見積もりを提示されたというユーザーの報告です。

たしかにEVのバッテリー交換は高額であることが知られているが

この報告は米画像掲示板Redditにて行われたもので、見積書とともに投稿されたものですが、実際に71,208.27ドルという金額が書面上にて記載されており、これは日本円に換算すると1070万円という金額で、BMW i3の新車価格はもちろん、i5 eDrive40の新車価格である998万円を遥かに超える金額です。

なお、この投稿に反応する形で数人のBMW i3オーナーがバッテリー交換にかかった費用を公開しているものの、いずれも金額が異なっており、そのうちの一人は「3万ドルを請求された」とも。

なお、これは71,208ドルの半分の金額ではありますが、同じ北米、そして同じように（拠点は異なれど）BMW正規ディーラーにて修理を依頼してこれだけ金額に差異があることも「問題ではないか」と話題となっています。

Is this correct?
byu/xplorng77 inBMWi3

参考までに、一部のユーザーは「BMWディーラーが意図的に高額な見積もりを提示し、これはいわゆる”理見積もりである”」ともコメント。

つまり、非常に高い金額を提示することで、ユーザーに「これだけの金額がかかるのであれば、新車に買い替えよう」と思わせようとしているのだというわけですが、もしかするとこういった事情も「本当にある」のかもしれません。

EVはやはり「使い捨て」？

なお、こういった「バッテリー交換費用高すぎ」問題はBMW i3のみに限らず多くの車種で報告されており、フォルクスワーゲンe-Golfのバッテリー交換には最大21,000ドル（現在の為替レートで約315万円）を要することが過去に報じられていて、そのほかにも同様の例が多々あるもよう。

そしてこういった「EVのバッテリー交換が高額になる理由」としては、バッテリーパックそのものが高額であるということに加え、バッテリーパックは多くの場合、安全性を期すために車両に密閉かつ固定されていて、これを取り外し、かつ新しいバッテリーパックをもとと同じように装着することに多大なる手間がかかるから、とも言われています。

ただ、今回の71,208ドルがこれまでの最高金額ではないというのが恐ろしいところであり、以前にはヒョンデ・ツーソンFCVの修理に103,764ユーロ（約1680万円）の請求が生じたという例も報じられています（ただしこれは燃料電池車でありバッテリーEVではない）。

これらは極端な例であるにせよ、仮にEVのバッテリーの交換が必要になった場合（多くのケースでは結構な距離を走っている状態だと思われる）、その時の車両の残存価値以上の修理コストを請求される可能性が非常に高く、となると多くのオーナーは「そのEVを（修理せずに）手放す」という選択肢を取るかもしれませんね。

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参照：CARBUZZ, Reddit